ある朝、ヒヨコ三兄弟はヒヨコママの笑顔を見ながら話し合いを始めました。
「ママはいつもボクたちのために頑張ってくれてるピヨね」
「そうピヨ!ボクたちも感謝の気持ちを伝えたいピヨ!」
「そうだ!プレゼントをあげようピヨ!」
こうして三兄弟は小さな会議を開きました。
「お花をあげたらどうピヨ?」
「いや、ママの好きなクローバーがいいピヨ!」
「そうだ!四葉のクローバーならもっと喜んでくれるピヨ!」
三兄弟は一致団結し、ヒヨコママへのプレゼントとして「四葉のクローバー」を探すことに決めました。
次の日、太陽が青空の中でキラキラ輝く朝、三兄弟は早起きをして草原へ出発!
「ボクが一番に見つけるピヨ!」とヒヨコくんが元気よく先頭を進みます。
「お昼ごはん、持ってきたピヨか?」とぴもんくんは確認しつつ、途中で木の実を見つけては寄り道ばかり。
「みんな、遅れちゃダメピヨよ!」とひよたくんがしっかり者らしく兄たちを引っ張ります。
草原に到着すると、そこには一面に広がるクローバーの群生地がありました!
「ここならきっと四葉のクローバーが見つかるピヨ!」
三兄弟はクローバーの葉っぱを一つ一つ丁寧に確認し始めます。しかし、四葉のクローバーはなかなか見つかりません。太陽は少しずつ傾き始め、三兄弟の体も泥だらけに。
「もしかして、今日は見つからないかもしれないピヨ…」とひよたくんが小さくつぶやきました。
「でも、もうちょっとだけ頑張るピヨ!」とヒヨコくんが前を向き、再び探し始めます。
「ボクも!ママの笑顔を思い浮かべたら、もっと頑張れる気がするピヨ」とぴもんくんも重い体を動かします。
やがて夕暮れが訪れ、三兄弟はとうとう四葉のクローバーを見つけられず、しょんぼりしながら家に帰ることにしました。
家に着くと、ヒヨコママが優しい笑顔で三兄弟を迎えました。
「みんな、おかえりなさい!今日はどこに行ってたの?」
三兄弟は泥だらけの体を気にせず、素直に事情を話しました。
「ママに四葉のクローバーをあげたかったピヨ。でも、三つ葉のクローバーしか見つけられなかったピヨ…」
それを聞いたヒヨコママは、三兄弟をぎゅっと抱きしめました。
「みんな、本当にありがとうね。四葉のクローバーなんてなくても、ママにはみんなの気持ちが一番のプレゼントよ。」
その言葉を聞いて、三兄弟の目に再び輝きが戻りました。
「ボクたち、これからも頑張るピヨ!」
「今度はもっとたくさん探してみるピヨ!」
ヒヨコママは三兄弟の頭をそっとなでました。泥だらけになったけれど、心が一つに結ばれた温かい一日でした。
こうして、三兄弟の挑戦とママへの思いが絆をさらに深めたのです。
※タイトルのイラストは、四葉のクローバー!ではなく、三兄弟の思いがたっぷりこもった三つ葉のクローバーを、ヒヨコママにプレゼントしているところです。