[ひよこものがたり]第44話 ヒヨコ三兄弟が生まれた日ピヨ!

ひよこものがたり

まだ朝日が昇る前の、静かな時間。外では小鳥たちがさえずり始め、優しい風がそっと吹いていました。

ヒヨコママは、温めていた三つのたまごを見つめながら、胸をときめかせていました。

「もうすぐ、この子たちに会える…!」

ヒヨコパパはまだ海外にいて、今まさに急いで飛行機に乗っているころです。

「間に合うといいな…!」と、ヒヨコママはそっと願いました。

そのとき——

「ピキ…ピキピキ…」

一番大きなたまごから、小さなひび割れる音が聞こえました。

次の瞬間、「ポンッ!」と勢いよく殻が割れ、黄色いヒヨコが元気いっぱいに飛び出してきました。

「ピヨ!ボク、ヒヨコくんでちゅピヨ!」

くりくりの黒い目を輝かせ、まるでずっと前からこの世界を知っていたかのように、ヒヨコくんは胸を張ります。

その姿を見て、ヒヨコママは思わず笑顔になりました。

「まぁ!なんて元気な子なの!」

このイラストには生まれたてのヒヨコくんが描かれているピヨ!羽を広げて片足をあげて元気いっぱいピヨ!

すると、今度はもう一つのたまごが、のんびりとゴトンゴトンと揺れはじめました。

ゆっくり、ゆっくりと殻が崩れていき——

「ぽろっ…ぱきっ…ポコン!」

二番目に生まれたのは、ふっくらしたヒヨコでした。

「……ふわぁ……ボク、ぴもんくんでちゅピヨ…」

目をこすりながら、大きなあくびをひとつ。

まだ生まれたばかりなのに、なんだかすでに眠たそうです。

ところが、お腹がぐぅ〜っと鳴ると、ヒヨコママはくすっと微笑みました。

「食いしん坊さんね」

このイラストには生まれたてのぴもんくんが描かれているピヨ!フワフワほんわかしてて可愛いピヨ!

そして、最後のたまごが控えめに、コツンコツンと揺れ始めました。

慎重に、そっと、ぱり…ぱり…と殻が割れていき——

「ポンッ!」

三番目に生まれたのは、一番小さなヒヨコでした。

「ピヨ…ボク、ひよたくんでちゅピヨ…」

小さな羽をぱたぱたと動かしながら、ヒヨコママをじっと見つめます。

その可愛らしい姿に、ヒヨコママはそっと優しく抱きしめました。

「みんな、ようこそ!私のかわいい三兄弟!」

このイラストは、生まれたてのひよたくんです。頭の上に卵の殻を乗せてるけど、表情は凛としているピヨ!

そのとき——

「バタバタバタッ!」

玄関の扉が勢いよく開き、ヒヨコパパが息を切らしながら駆け込んできました。

「間に合ったーーー!!!」

ヒヨコパパは飛行機を降りてから、全速力で帰ってきたのです。

汗をかきながらも、ヒヨコママと三羽のヒヨコたちを見つめ、満面の笑みを浮かべました。

「なんてかわいいんだ!みんな元気に生まれてきてくれて、本当にありがとう!」

ヒヨコパパはそっと三兄弟を撫で、ヒヨコママを優しく抱きしめました。

こうして、ヒヨコくん、ぴもんくん、ひよたくんのヒヨコ三兄弟は、たくさんの愛に包まれながら、生まれたのでした。

※タイトルのイラストには、生まれたてのヒヨコ三兄弟が描かれています。卵のカラから顔を出し、まん丸お目目と小さな嘴がとてもキュートです。

おしまい!

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