今日は特別な日。ヒヨコくんが、初めてリポーターのお仕事に挑戦します!
テーマは「街で見つけた素敵な場所」。小さなマイクを握りしめ、ワクワクしながら現場に向かいます。
最初に訪れたのは、街で人気のパン屋さん。
ヒヨコくんは大きな笑顔でお店の前に立ちます。
「こんにちはピヨ! 今日は、このパン屋さんの魅力をリポートするピヨ!」
お店の中には、焼きたてのパンのいい香りがいっぱい。
「ここには100種類以上のパンがあるそうピヨ! すごいピヨね!」
店主さんにインタビューを始めます。
「おすすめのパンはどれピヨ?」
「それは、この特製メロンパンだね! サクサクの生地とふんわりした中身が自慢なんだよ。」
「なるほどピヨ! では早速、いただきますピヨ~!」
ヒヨコくんが一口食べて感想を言おうとしたその時、頬がパンパンに膨れて言葉が詰まります。
「んぐぐぐ…モグモグごっくんピヨ!」
「んー! おいしいピヨ~! これは絶対みんなにおすすめピヨ!」
店主さんもにっこり笑顔。「ありがとう、リポートがんばってね!」
次に向かったのは、公園の池のほとり。
「この公園には、みんなに愛されている白鳥の家族が住んでいるピヨ!」
池をバックに、小さな白鳥たちがすいすい泳ぐ姿をカメラに収めながら説明します。
「ここは街の癒しスポットピヨね。みんなもぜひ訪れてみてほしいピヨ!」
最後は地元のアイスクリーム屋さん。
「実はこのお店、1日に500個もアイスを売る大人気店ピヨ!」
店員さんにおすすめを聞きます。
「このお店のおすすめアイスはなにピヨ?」
「一番人気は、いちごミルクアイスだよ!甘酸っぱくて美味しいよ!」
ヒヨコくんがアイスを受け取ると、カメラに向かって満面の笑み。
「甘酸っぱくてクリーミーで、最高ピヨ! これなら暑い日も元気になれるピヨね!」
家では、ヒヨコママとぴもんくん、ひよたくんがテレビの前で見守っています。
ぴもんくんは「パンとアイス、両方食べたくなったピヨ~!」と、手にフィッシュアーモンドを握りしめています。
ひよたくんは「ヒヨコくん、すごく緊張してるのがバレバレピヨ。でもかわいいピヨね。」と笑顔。
ヒヨコママは感動して「初めての仕事なのに立派にやり遂げたわね」と目を潤ませています。
リポートを終えたヒヨコくんが、おうちに帰ってくると――
「ただいまピヨ〜! やりきったピヨ〜!」
扉を開けるなり、ヒヨコくんはどっと座り込みました。マイクを片手に、ほっぺにはまだメロンパンの粉がちょこんとついています。
「ヒヨコくん、おつかれさまピヨ!」と、ぴもんくんがすぐに駆け寄ってきます。
「ボク、テレビ見ながらアイス3個も食べたピヨ〜!」
「それ、応援じゃなくてただの食べすぎピヨ!」とヒヨコくんが笑います。
ひよたくんもやってきて、「最初ちょっとカミカミだったけど、最後はしっかり締めてたピヨ。さすがお兄ちゃんピヨ」と優しくフォロー。
「えへへ〜、やっぱり緊張したピヨ。でも、白鳥さんが見えたときにちょっと落ち着いたピヨ」
「さすが癒しスポットピヨね」と、三羽でくすくす笑い合います。
すると、キッチンからヒヨコママが顔を出して、「みんなでパン屋さんのメロンパンと、特製いちごミルクアイス、食べましょ」とにっこり。
「えっ!ママ、買ってきてくれたのピヨ!?」
「もちろん。リポート見てたら、食べたくなっちゃったのよ」
「わ〜いピヨ〜!!」とぴもんくんが、ぴょこぴょことお皿の方へ飛びはねます。
テーブルには、あのザクザクのメロンパンと、つめた~いいちごミルクアイスが仲良く並んでいます。
みんなで囲んで「いただきま〜すピヨ!」と声をそろえた瞬間――
「……あ! ピヨ! ボク、マイク置きっぱなしだったピヨ〜!!」
「なにやってんのピヨ!」
「次は“忘れ物しないリポーター”目指すピヨね…!」
ヒヨコ三兄弟の笑い声が、アニマルランドの夜空にほっこり響きました。
※タイトルのイラストには、美味しそうなパンの前でマイクを持ってリポーターの仕事をしているヒヨコくんが描かれています。