ある日の午後、ヒヨコ三兄弟は森の中で絵を描いていました。
ヒヨコくんは「当たり前ピヨ!」と大きな太陽を描き、ぴもんくんは魚の絵をおいしそうに描き、ひよたくんは丁寧に花や木を描いていました。
そこへピヨちゃんがやってきて、絵を見て言いました。
「ヒヨコくんの太陽は元気いっぱいだけど、もっと色を重ねたら深みが出るピヨ。」
「ぴもんくんのお魚はかわいいけど、ちょっと形がゆがんでるピヨ。」
「ひよたくんの花はきれいだけど、もっと周りの景色を広く描いたら素敵になるピヨ。」
ヒヨコくんとぴもんくんは、少しムッとしました。
「ボクの太陽はこれが一番いいピヨ!」
「魚は食べたいから描いただけだピヨ!」
けれど、ひよたくんは静かに首をかしげて言いました。
「でもね、お兄ちゃんたち。ピヨちゃんの言葉は、きっとボクたちをもっと上手にしてくれるヒントなんじゃないかな、ピヨ。」
その言葉に、ヒヨコくんとぴもんくんは顔を見合わせました。
「…たしかにピヨ。重ねたらもっと光って見えるかもピヨ。」
「形を直したら、もっとおいしそうになるピヨ!」
三兄弟はピヨちゃんの言葉を受け止めて、もう一度筆を動かしました。すると、絵は前よりもずっと輝いて見えました。
気づけばみんな笑顔。意見はただの批判じゃなく、自分を磨くための砥石のようなものだったのです。
📝ことばのおくりもの
「他者の言葉は、己を磨く砥石なり。」
誰かの意見や批判は、ときに耳に痛いものです。けれど、それを避けるのではなく、心で受け止めると、自分自身をより良くするきっかけになります。砥石が刃物を光らせるように、他者の言葉もまた、あなたを磨き、輝かせるものなのです。

