ある日、ヒヨコ三兄弟がてちてちと森を歩いていると、日差しを浴びてキラキラ輝く大きな宝箱を見つけました。
「お宝発見ピヨ!」と、冒険好きなヒヨコくんが大興奮で近づきます。ぴもんくんも「中には何が入ってるピヨ?もしかして、フィッシュアーモンドがいっぱいピヨかも!」と目を輝かせて駆け寄ります。
しかし、ひよたくんは宝箱をじっと見つめ、「待って、なんだか怪しいピヨ…」と慎重な表情で兄たちを止めようとしました。
ところが、ヒヨコくんはすでに宝箱に手をかけ、フタを開けてしまいました。
その瞬間、宝箱はパカン!と勢いよく口を開き、なんと中から「ガオー!」という大きな声が響きました!
驚いて飛び退く三兄弟。よく見ると、その宝箱はモンスター「ミミック」だったのです。
「こ、これはピンチピヨ!」と、びっくりして後ずさりするヒヨコくん。ぴもんくんも「フィッシュアーモンドじゃなくてモンスターだったピヨ…なんでピヨー!」とがっかりした様子で、ひよたくんにぴったりくっついています。
すると、何か様子が変なミミック。ミミックくんはしょんぼりとした顔で「ごめんね、驚かせるつもりはなかったんだ。ただ…ちょっと寂しかっただけなんだ」とポツリと言いました。「僕はミミック。いつも宝箱に化けているから、みんなに怖がられて友達がいないんだ…」
その言葉に、ひよたくんは顔をパッと明るくして「じゃあ、僕たちと友達になるピヨ!」と優しく声をかけました。
ヒヨコくんも「当たり前ピヨ!ボクたちは怖がらないピヨ!」とにこにこ。ぴもんくんも「友達になったらフィッシュアーモンドを分けてあげるピヨ!」と、まん丸の笑顔を見せました。
ミミックくんは大喜びで「本当に…?友達になってくれるの?」と聞き返し、三兄弟は声を揃えて「もちろんピヨ!」と答えました。
それから、三兄弟とミミックくんはお互いに森の中の秘密の場所を教え合ったり、宝探しごっこをしたりして、楽しい時間を過ごしました。
ぴもんくんがフィッシュアーモンドを一つ差し出すと、ミミックくんは「初めてこんなにおいしいものを食べたよ!」と目を輝かせて感激しました。
最後は、三兄弟がミミックくんの上に乗り、森をバックに記念撮影。
「また一緒に遊びたいピヨ!」とミミックくんが満面の笑みで言うと、三兄弟も「いつでも遊びに来るピヨ!」と笑顔で手を振り合いました。
こうして、ヒヨコ三兄弟とミミックくんはかけがえのない友達となり、新しい冒険への一歩を踏み出したのでした。
※タイトルのイラストは、ミミックくんと戯れるヒヨコ三兄弟です。ヒヨコくんはミミックくんの口の中、ぴもんくんとひよたくんはミミックくんの前でそれぞれちょこんと座っています。みんなニコニコして和やかです。