年の瀬が迫るある日、ヒヨコママが三兄弟をリビングに集めました。
「今日はおうちをピカピカにしましょう。大掃除よ!」と微笑むヒヨコママ。
「大掃除ピヨ?よーし、隠れたお宝を探し出す冒険の始まりピヨ!」とヒヨコくんはワクワク顔。
「フィッシュアーモンドが出てくるかもしれないピヨ……」と、すでに引き出しに目を向けるぴもんくん。
「ボクがまとめるしかないピヨね……」とひよたくんは深いため息をつきつつ、ほうきを握りしめました。
◆ヒヨコくんの「お宝探し」
ヒヨコくんはまず、本棚の一番下の段をチェック。「お宝はこういう目立たない場所に隠れているものピヨ!」と、本を次々に引き出します。やがて埃をかぶった小箱を発見!
「見てピヨ!これ、絶対お宝ピヨ!」と箱を勢いよく開けると、中にはママが昔使っていた古いペンやメモ帳が入っていました。
「これ、ママの懐かしいものだわ。でも、ちゃんと元の場所に戻しましょうね」とヒヨコママが優しく声をかけると、ヒヨコくんはちょっと残念そうに「えー、もう少し探させてピヨ!」と言いながらも、別の棚へと向かいました。
◆ぴもんくんの「おやつタイム」
ぴもんくんはキッチンの棚を開けて、「ここには間違いなくお宝が眠っているピヨ!」と勢いよく手を突っ込みます。そして、見つけたのは……袋の口が少し開いたフィッシュアーモンドのパック!
「お掃除のエネルギー補給ピヨ!」と、一粒……二粒……気がつけば半分以上を平らげてしまいました。
「ぴもんくん、そんなに食べたらお腹いっぱいで動けなくなるピヨよ!」とひよたくんが注意すると、ぴもんくんは照れ笑いを浮かべ、「これでボク、もっと頑張れる気がするピヨ!」と急いでフィッシュアーモンドの残りを隠しました。
◆ひよたくんの奮闘
ひよたくんは兄たちの様子を横目で見ながら、一生懸命ほうきで床を掃いたり雑巾でテーブルや棚を拭いたりしています。でも、なかなかふたりが掃除に戻る気配はありません。
「ヒヨコくん、ちゃんと床も拭くピヨ!ぴもんくん、引き出しを整理するピヨ!」と声をかけても、ヒヨコくんは「あとでピヨ!」、ぴもんくんは「今ちょっと手がふさがってるピヨ……」と聞き流すばかり。
それでもひよたくんは諦めず、「みんなで終わらせれば早くおやつが食べられるピヨ!」と説得。ようやくふたりも少しずつ手伝い始めました。
◆ヒヨコママの「宝物」発見
掃除が進む中、押し入れの奥から古い木箱が出てきました。ヒヨコママが開けてみると、中にはヒヨコ三兄弟がまだヒナだった頃の写真や、手作りのアルバムがぎっしり詰まっていました。
「見て、この写真。ヒヨコくんが初めて歩いたときのものよ。」
「ボク、こんなに小さかったピヨ?」とヒヨコくんは目を輝かせます。
「ここにはぴもんくんのフィッシュアーモンド初体験の写真もあるわ。」
「おいしそうな顔してるピヨ!」とぴもんくんはしみじみ見つめます。
「これは、ひよたくんが初めて兄たちをまとめたときの写真ね。」
「ママ、その頃から大変だったピヨ……」とひよたくんは苦笑い。
アルバムを囲みながら、みんなで思い出話に花を咲かせました。
◆最後は家族みんなで
掃除が終わった頃には、部屋はピカピカ。ヒヨコママが「よく頑張ったわね。おやつにしましょう!」と声をかけると、三兄弟は一斉に「やったピヨ!」と歓声を上げました。
「今日は特別にケーキを用意しているのよ」とママがケーキを運んでくると、ぴもんくんが「フィッシュアーモンドも乗ってるピヨ?」と期待の眼差し。
家族みんなで楽しくおやつを楽しみ、アルバムを見ながら笑い合う時間が続きました。お掃除も、こうして家族でやれば楽しい思い出になるのです。
おしまい
※タイトルのイラストには、床に置かれたアルバムを一緒に見ているヒヨコママとヒヨコ三兄弟が描かれています。
おまけのイラスト