冬の寒さが和らぎ、ほんのり暖かい風が吹き始めたある朝。
「春が来たピヨ!」とヒヨコくんが元気よく叫びました。
「ボクたちで春を見つけに行くピヨ!」
ぴもんくんはまだ眠そうに「フィッシュアーモンド持って行ってもいいピヨ?」と聞き、ひよたくんは笑いながら「もちろんピヨ。でも食べ歩きしないでピヨ」と答えました。
三兄弟はピクニック用のリュックを背負い、春を探す冒険に出発です。
三兄弟はまず森へ向かいました。冬の間はすっかり静かだった木々が、少しずつ芽吹いています。
「この小さな緑の芽が春ピヨね!」とひよたくんが嬉しそうに指さします。
さらに奥へ進むと、地面には小さな黄色い花がぽつぽつと咲いていました。
「お花も春を教えてくれてるピヨ!」とヒヨコくん。
ぴもんくんは「この花、食べられるピヨ?」と近づきましたが、ひよたくんに「ダメピヨ!見るだけピヨ!」と止められます。
すると、どこからか鳥たちの歌声が聞こえてきました。
「チュンチュンチュン♪」
「鳥さんも春を楽しんでるピヨ!」と三兄弟は木陰に座り、しばらく鳥たちの合唱を聞きながら一休みしました。
次に三兄弟は川辺にやってきました。冬の間は凍っていた川が、キラキラと光る水面を見せています。
「冷たい水が春の準備をしてるピヨ!」とヒヨコくんは嬉しそうに水に触れました。
その時、川の向こうから大きな声が聞こえます。
「おーい、何をしているぞう?」
川の向こうに住むすーさんが、大きな体を揺らしながら手を振っています。
「春を探してるピヨ!」とヒヨコくんが答えると、すーさんは「春はどこにでもあるぞう。よーく見ると、そこにも春があるぞう」と笑いました。
三兄弟はすーさんに教えられた通り、自分たちの足元を見ました。そこには小さな虫が元気よく動き回っていました。
「虫さんも春を楽しんでるピヨ!」
日が傾き始めたころ、三兄弟は帰り道に向かいます。
「たくさんの春を見つけたピヨね!」とヒヨコくんが満足そうに言うと、ぴもんくんも「春はあったかくて、いい匂いがするピヨ」と頷きました。
ひよたくんは少し考えてから言いました。
「春は自然の中だけじゃなくて、ボクたちの心の中にもあるピヨ。みんなで探したから、もっと楽しかったピヨね!」
三兄弟は笑顔を浮かべながら家に到着。家の前にはヒヨコママが優しく迎えてくれました。
「春をたくさん見つけてきたのね。みんな良い顔してるわね!」
三兄弟は見つけた春の話をヒヨコママに伝え、心がほっこりと温まる一日を締めくくりました。
おしまい
※タイトルのイラストは、花や葉に囲われたヒヨコくんのイラストです。桜の花や周囲を飛ぶ蝶々など、春らしい雰囲気です。