[ひよこものがたり]番外編 バレンタインデーピヨ!

ひよこものがたり

バレンタインデーが近づくと、ヒヨコ三兄弟の小さな心はそわそわでいっぱい。

ヒヨコくんは胸を張って「誰が一番チョコレートをもらうか、勝負ピヨ!」と張り切っているし、ぴもんくんは「どんな味のチョコがあるピヨ…」と甘いチョコレートのことばかり夢見心地で考えています。

一方、しっかり者のひよたくんは、そんな二人を少し心配そうに見守って「二人とも、落ち着いてほしいピヨ…」とつぶやいています。

そして、いよいよバレンタインデー当日。

ヒヨコ三兄弟はウキウキしながら待っていると、女の子たちが次々とやってきます。

まずは、ベルちゃんが登場。

ヒヨコくんに「これ、いつも仲良くしてくれてありがとうの気持ちね」と、ちょこんとチョコを手渡し、ヒヨコくんは「ありがとピヨ!」と、誇らしげに受け取ります。

次に、リンちゃんが現れ、「ぴもんくん、甘いチョコ好きなんだよね?」と、ぴもんくんの好みに合わせた特製チョコを渡します。

ぴもんくんはもう大喜びで、「うわぁ、これ全部食べていいピヨ!?」と目を輝かせて、ひよたくんに「少しずつ食べなきゃダメピヨ!」と注意されるほど。

そして、ピヨちゃんが現れ、ひよたくんに小さなチョコを渡し「これ、いつも頑張ってるピヨから」とポツリと一言。

ひよたくんは照れくさそうに「ありがとうピヨ!」と受け取り、なんだか嬉しそうに小さく微笑みます。

さらに、よいちゃんまでやってきて、三兄弟全員に「一人一つだよ!」としっかりと分けたチョコレートを渡してくれます。

みんなで「ありがとうピヨ!」と声をそろえてお礼を言うと、よいちゃんは「ちゃんと感謝して食べるんだよ!」と笑顔で見守ってくれました。

三兄弟は大事そうにチョコを抱え、「よーし、誰が一番たくさんもらったか比べるピヨ!」とワクワクしながら数え始めました。

でも、ひよたくんが「でも一番大事なのは気持ちピヨ。みんなの優しい心に感謝するピヨ!」と諭すと、ヒヨコくんとぴもんくんも「うん、そうピヨね」と心から頷きました。

三兄弟は、もらったチョコを大事にしながら、みんなの愛をしっかりと受け止めて、楽しいバレンタインデーを過ごしたのでした。

このイラストには、色んな種類のチョコレートに囲まれたヒヨコ三兄弟が描かれているピヨ!見てるだけで甘い香りがしそうピヨ!

余談

バレンタインデーの日、いつも天然でほんわかしているゾウのすーさんも、今日ばかりは少しそわそわ。

「あれ?みんなチョコレートもらってるみたいだけど…ぼくはもらえないのかぞう?」と心配し始めます。

時間はどんどん過ぎていき、日も傾き始めるころ、ますます焦るすーさんは、ついには小さな涙目になってしまいました。

そこに、心優しいパンダのリンちゃんがふらりと現れます。

リンちゃんはすーさんをじっと見て、ちょっとため息をつきながら「何やってんの、すーさん。そんな顔してるとますます落ち込んじゃうよ」と言います。

すーさんは、びくっとしてリンちゃんを見上げ、「ぼ、ぼく、もしかしてチョコレート…もらえないのかなって思ってぞう…」と寂しそうにポツリ。

するとリンちゃんはポケットから小さな包みを取り出して、すーさんに差し出します。

「はい、これ。別にすーさんのために特別に準備したわけじゃないけど、誰かさんが泣きそうだからあげるわ。」

すーさんは驚いて、「え、これ、ぼくに!?本当にいいぞう!?」と目を輝かせて喜びます。

リンちゃんは顔をそらしながら「ま、感謝してよね。泣き顔見てられないだけなんだから」と少し照れくさそう。

そんなリンちゃんの様子にすーさんは嬉しさが止まらず、「リンちゃん、ありがとう!大切に食べるぞう!」と満面の笑顔を見せます。リンちゃんも少し笑顔を浮かべ、「すーさん、少しはそのおっちょこちょいを直してよね」と、やんわりと毒舌を返します。

すーさんは「うん、頑張ってみるぞう!」と、リンちゃんのチョコをしっかり胸に抱え、照れながらも感謝いっぱいの気持ちで帰っていきました。

こうして、リンちゃんからの小さな気遣いに胸が温かくなり、すーさんはまた一つ、友達の優しさに気づく素敵なバレンタインデーとなったのでした。

このイラストには、すーさんがリンちゃんにチョコレートの小包をもらって驚いている様子が描かれているピヨ

※タイトルのイラストは、ヒヨコ三兄弟がそれぞれチョコレートのパッケージを持ってにっこり微笑んでいるところです。ぴもんくんの頭の上になぜかちっさいヒヨコが乗ってます。

タイトルとURLをコピーしました