私たちは日常生活でさまざまな状況に直面し、それに対して感情を持ち、判断を下します。
しかし、その判断には個人の経験、信念、感情などが介在するため、誤解や偏りが生まれることがあります。
これを「認知の歪み」と呼び、私たちの行動や判断に影響を与える要因となっています。
この記事では、認知の歪みを理解することがなぜ重要なのか、その理由を3つ紹介していきます。
また、今後の記事ではアーロン・T・ベック博士が提唱した10パターンの認知の歪みを紹介していきます。
本記事も含めて「認知の歪みシリーズ」を読んでもらえば、物事を客観視できるようになり様々なストレスや誤った判断から自分自身を守ることができるようになります。
また、感情に振り回されたり、短絡的に行動して間違いを犯すといった事態を回避するスキルが身についていくと思います。
全部で13回を予定していますので、興味がある方は是非お付き合いください。
認知の歪みについて
まず、『認知』を簡単に言うと、「物事の受け止め方」とか「考え方の癖」の事だと思ってもらえれば大丈夫です。
例えば、ある物事が起きた時に、「私ならこう思う。」「私なら許せない!」「だから僕はこうする。」といった感情や意思決定の現れ方のようなものですね。
そして『認知の歪み』とは、起きた物事に対して、自分流の受け止め方や考え方でしか解釈せず、自分を客観視したり人の考えを取り入れられなかったりする状態のことを指します。
認知の歪みを理解するのがなぜ重要なのか?
認知の歪みがあっても日常生活がうまくいっていれば問題は無いし、そもそも認知の歪みのない人など存在しないのですが、それでもそれが自分を苦しめているのであれば、自分自身の認知の歪みを知ることが自分を救い出すきっかけになると思うのです。
ここでは認知の歪みを理解するのが重要な理由を3つ、述べていきます。
理由1:自己理解が深まる
認知の歪みを理解することは、自己理解を深める一歩となります。
自分の思考や感情がどのように形作られるのか、どんな時になぜ特定の反応が起きるのかを知ることで、自分自身をより客観的に見つめることができるようになります。
これによって、自分自身への評価が向上し、自己成長が進むでしょう。
理由2:コミュニケーション能力の向上
認知の歪みを理解することは、他人とのコミュニケーションを向上させるための鍵となります。
人はそれぞれ異なる認知の歪みを持ち、同じ情報でも異なる解釈をします。
自分の認知の歪みを理解し、他人の視点を理解する努力をすることで、誤解や対立を避け、より良いコミュニケーションが可能になるでしょう。
理由3: 正しい判断と行動ができるようになる
認知の歪みを理解することは、正しい判断と行動を促進するための重要な要素です。
例えば、過度なネガティブな思考が「過去の失敗から何も学べない」という認知の歪みを引き起こすことがあります。
しかし、これに気付き、自然な考え方に頭を切り替えることができたら、前向きな結果を生み出すことができるでしょう。
まとめ
認知の歪みを理解することは、自己理解を深め、コミュニケーションスキルを向上させ、健全な判断と行動を手に入れるための重要なステップです。
誰もが誤解や偏見に影響を受けることはあるものですが、それに気付き、理解することで、より充実した人生を築くことができるでしょう。
自分自身と向き合い、他人とのつながりを深めるために、認知の歪みについて積極的に学んでいきましょう。
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