[ひよこものがたり]言葉の贈り物編第12話「失われたごあいさつ」

ひよこものがたり

ある日のこと。

ヒヨコ三兄弟は、森の広場で遊んでいました。そこへ、見知らぬカモメがやってきました。

「ねぇ、それ貸してよ!」と、ヒヨコくんが遊んでいたコマをひょいと取ってしまいます。

ぴもんくんは驚いて、「あの…ちゃんとお願いしてから借りるピヨ」と言いました。

けれどカモメは聞く耳を持たず、「いいじゃないか!どうせ遊んでただけだろ」と笑うのです。

ひよたくんは眉をひそめました。

「礼儀を大切にしないと、楽しく遊べないピヨ」

けれどカモメは、ひよたくんの言葉にも耳を貸しません。

その後もカモメはおもちゃを取り上げたり、順番を守らなかったりして、広場はだんだんしらけてしまいました。

ヒヨコ三兄弟は顔を見合わせました。

「楽しく遊びたいなら、相手を思いやることが大切だピヨ」

「うん。あいさつや『ありがとう』は小さなことだけど、とても大事ピヨ」

「その気持ちがなければ、いっしょにいる意味はないピヨ」

三兄弟はそう決めて、カモメから少し距離をとることにしました。

そしてまた、互いに笑顔を交わしながら、心地よい遊びの時間を取り戻しました。

ことばのおくりもの

礼節を欠く相手と無理に縁を結ぶ必要はありません。

相手を尊重する心がなければ、関わりはただ疲れを生むだけです。

互いを思いやり、敬う気持ちを持てる人とこそ、温かな絆は育まれていきます。

あなたの大切な時間と心が、礼を重んじる人とのつながりにこそ注がれますように。

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