[ひよこものがたり]ことばのおくりもの第66話「意味を見つけるための祭り」

ある日、アニマルランドの広場で、大きな掲示板にお知らせが貼られました。

「来週は、百年続く“くるくる祭り”を開催します!」

ヒヨコ三兄弟は「くるくる祭り」という名前に胸を躍らせました。

「わーい!楽しそうピヨ!」とヒヨコくん。

「きっと食べ物もいっぱいあるピヨ~!」とぴもんくん。

「どんな祭りなんだろう…?」とひよたくんは首をかしげます。

ところが、いざ祭りが始まると、彼らはすぐに違和感を覚えました。

広場に集まったみんなが、ただぐるぐるぐるぐる、延々と同じ場所を回り続けているのです。

「えっ…これが“くるくる祭り”ピヨ?」

「食べ物はどこにもないピヨ…」

「ただ回ってるだけだね…」

誰もが真剣な顔をして、足を止めずに回り続けています。

でも、そこに楽しそうな笑顔はほとんど見えませんでした。

三兄弟が「なぜ回っているの?」と聞くと、年長の動物たちは口をそろえて答えました。

「さあ…昔からやっているからだよ」

「理由は知らないけど、とにかく続けるものなんだ」

ヒヨコくんは首をかしげました。

「意味がわからないのに続けるなんて、当たり前じゃないピヨ!」

けれどひよたくんは真剣に考えます。

「でも…もし大事な理由があったなら、ちゃんと知ることが必要なんじゃないかな」

そのとき、広場の端に古い石碑があるのを見つけました。

ひよたくんが読んでみると、そこにはこう刻まれていました。

『むかし大きな嵐が来た夜、みんなで手をつないでぐるぐる回り、声を合わせて嵐をしのいだ。

その絆を忘れないように、毎年回ることを祭りとした』

「なるほど!本当は“ぐるぐる回ること”が目的じゃなくて、“みんなで心を一つにする”のが意味だったんだピヨ!」

ひよたくんの声に、みんながハッとしました。

ぴもんくんは笑って言います。

「だったら…もっと楽しく一緒にできる方法を考えたらいいピヨ!」

そこで三兄弟は提案しました。

ぐるぐる回るだけでなく、歌を歌ったり、お互いに声を掛け合ったり、最後にみんなでごちそうを分け合うのです。

最初は戸惑っていた動物たちも、次第に笑顔になり、祭りはにぎやかに生まれ変わりました。

「これなら本当に“絆を感じる祭り”だね!」とひよたくん。

祭りのあと、ヒヨコくんが胸を張って言いました。

「意味をなくしたやり方は壊してもいいピヨ!でも、また意味を見つけられたなら、もっと素敵にできるんだピヨ!」

広場は温かな拍手と笑い声で包まれ、

「新しい“くるくる祭り”は最高だ!」と、みんなが心から喜んだのでした。

ことばのおくりもの

形だけをまねて続けても、そこに心がなければ空っぽになってしまいます。

けれど「なぜそれをやるのか」という意味を見つめ直せば、新しい形や楽しさが生まれます。

大切なのは壊すことではなく、「また意味を見出す勇気」なのです。

※アイキャッチの説明(視覚障害者用代替テキスト)

くるくる回るだけじゃないピヨ〜🌀🐥✨

ヒヨコくんたちが「なんで回るピヨ?」って考えたピヨ💡

むかしから続くお祭りには、大切な意味があったピヨ〜📖💛

みんなで手をつないで、心をひとつにするためのお祭りだったピヨ〜🤝🌟

だから新しいくるくる祭りは、歌って♪ 笑って♪ ごちそうを分け合って♪ もっと楽しいお祭りになったピヨ〜🎶🍰🍎

みんな違っても、心はひとつピヨ〜🐥🐰🐻🦊💛✨

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