ある夏の日、ヒヨコママが「今日はみんなでキャンプをしましょう」と提案しました。
「わーい!キャンプピヨ!」と大はしゃぎのヒヨコ三兄弟。
さらに嬉しいことに、この日はたまたま海外からヒヨコパパが帰国中!
「今日は家族みんなで星空を楽しむピヨ!」とヒヨコくんは張り切ります。
夕方、家族みんなでキャンプ場に到着。
ヒヨコくんは「テントを建てるのはボクに任せるピヨ!」と意気込みますが、途中で「この紐、どこにつなげるピヨ…?」と頭を抱えてしまいます。
そこへひよたくんが「お兄ちゃん、ここはこうするピヨよ」とサッと手伝い、無事にテントが完成。
一方、ぴもんくんは火を起こそうとして煙を上げ、「こんなの簡単ピヨ!あ、あれ、目が痛いピヨ!」と大騒ぎ。
結局ヒヨコパパが「ここは任せて」と頼もしく火を起こし、夕飯の準備が始まりました。
バーベキューの香ばしい匂いに、三兄弟は大喜び。
「やっぱり外で食べるご飯は最高ピヨ!」とヒヨコくん。
「このお肉、最高ピヨ…!」とぴもんくんは満足そうに頬をふくらませます。
夕食後、空には満天の星が広がっていました。
「すごいピヨ!星がいっぱいピヨ!」とヒヨコくんが感動して見上げます。
ひよたくんが星空の本を見ながら、「あれが北斗七星ピヨ、こっちは織姫星ピヨ」と解説。
「星ってこんなにたくさんあるんだピヨね…」と、ぴもんくんも珍しくフィッシュアーモンドを忘れて星空に見とれていました。
そのとき、ぴもんくんが「見たピヨ!流れ星ピヨ!」と大きな声をあげました。
「えっ、どこピヨ?」とヒヨコくんが慌てて空を見上げますが、流れ星は一瞬で消えてしまいます。
「流れ星に願いをかけるピヨ!」とぴもんくんは目を閉じ、何かを一生懸命にお願いしていました。
「何をお願いしたピヨ?」とヒヨコくんが聞くと、ぴもんくんは照れ隠しで「フィッシュアーモンドがたくさん食べられますようにピヨ!」と笑顔で答えます。
「やっぱりそれピヨ!」と兄弟たちは呆れながらも笑顔になりました。
でもその夜、ぴもんくんはそっと目を開けて、もう一度星空を見上げました。
「本当は……家族がずっと一緒にいられますようにってお願いしたピヨ」
ぴもんくんは小さな声でつぶやき、そっと目を閉じました。
次の朝、ヒヨコパパが「また海外に行くけど、また必ず帰ってくるからね」と言うと、三兄弟は「絶対ピヨ!約束ピヨ!」と元気いっぱいに答えました。
ヒヨコママも「みんなでこうして過ごせる日がまた楽しみね」と笑顔で見守ります。
家族で過ごした星空キャンプは、三兄弟にとって特別な思い出となりました。
そしてぴもんくんの願いは、夜空のどこかでそっと輝いている星々に届けられたのでした。
おしまい。
※タイトルのイラストには、家族で星空キャンプを楽しんでいるヒヨコ家族が描かれています。テントの前で星空の観察をしていますね!