ヒヨコ三兄弟とベルちゃんのお菓子作り
ある日の午後、ベルちゃんがヒヨコ三兄弟に声をかけました。
「みんな、一緒にお菓子作りをしない?」
「ボクたち、お菓子作りの天才ピヨ!」と張り切るヒヨコくん。
「おいしいのをいっぱい作るピヨ!」とフィッシュアーモンドを片手に気合十分のぴもんくん。
「大丈夫かな…」と若干不安げなひよたくん。
こうして、三兄弟とベルちゃんのにぎやかなお菓子作りが始まりました。
ベルちゃんがテーブルに材料を並べながら言います。
「今日はイチゴのクッキーやパンケーキ、それにジェラートを作るよ!」
「まずはクッキーからピヨね!」とヒヨコくんがさっそくボウルを手に取りましたが、隣でぴもんくんがフィッシュアーモンドを取り出しました。
「これを入れたらおいしいピヨ!」
「ちょっと待つピヨ!」とひよたくんが慌てて止めます。
「イチゴのクッキーには合わないピヨ!」
「えー、絶対合うと思ったピヨ…」としょんぼりするぴもんくんに、ベルちゃんは優しく微笑みます。
「じゃあ、フィッシュアーモンドは最後にトッピングするのはどう?」
次はパンケーキ作り。ヒヨコくんが「泡立てるのはボクに任せるピヨ!」と張り切り、勢いよくボウルをかき混ぜ始めました。
「すごいピヨ!おいしくなれピヨ~!」
しかし、あまりにも勢いが良すぎて生地が飛び散り、みんなにペチョ!
ひよたくんが慌てて止めました。
「ちょっと落ち着くピヨ!」
「ごめんピヨ…でも、生地がいい感じになったピヨ!」とヒヨコくんは得意げです。
最後はジェラート作り。ベルちゃんが慎重に材料を混ぜながら言いました。
「冷やしながら混ぜるのがポイントよ。」
ぴもんくんは冷凍庫を開けて、「氷をいっぱい使えばもっと冷えるピヨ!」と張り切りますが、ひよたくんが「氷が多すぎて溢れるピヨ!」と冷静にアドバイス。
そうして完成したのは、甘い香りが広がるイチゴクッキー、ふわふわのイチゴパンケーキ、そして滑らかなイチゴジェラート。
三兄弟は目を輝かせながらお菓子を見つめました。
「これ、すごくおいしそうピヨ!」
「ボクのフィッシュアーモンドもちゃんとトッピングしたピヨ!」とぴもんくん。
「次はもう少し落ち着いて作業するピヨ…」と苦笑いするひよたくん。
ベルちゃんは三兄弟を見て優しく微笑みました。
「みんなの個性が合わさって、素敵なお菓子ができたわね。どんなにハプニングがあっても、一緒に作るって本当に楽しいわ。」
外は夕焼けで空がオレンジ色に染まり、キッチンにはほんのりイチゴの甘い香りが残っています。
「次はヒヨコパパとママにも食べてもらいたいピヨ!」とヒヨコくんが言うと、ぴもんくんが「お土産を詰めるピヨ!」と立ち上がりました。
ひよたくんは最後にテーブルをきれいに拭きながら、「またみんなで何か作りたいピヨね」とつぶやきます。
ベルちゃんがその声を聞いて、「もちろんよ!次はイチゴのショートケーキに挑戦しましょう!」と嬉しそうに応えました。
外では星が一つずつ輝き始め、家の中からは楽しそうな笑い声が聞こえます。
こうしてヒヨコ三兄弟とベルちゃんのにぎやかで心温まる一日は、甘い思い出とともにゆっくりと終わりを迎えるのでした。
おしまい。
※タイトルのイラストは、籠いっぱいのイチゴを抱えているベルちゃんです。すごくもふもふしてますね。