夜が更けて、家の中がしんと静まり返る頃。
いつもはぐっすり眠っているはずのひよたくんが、この日は目をぱっちり開けたまま布団の中でじっとしていました。
「なんだか、眠れないピヨ……」
時計を見るとまだ夜中の12時。「こんな時間に起きているなんて、ちょっとドキドキするピヨ!」
ひよたくんは思いつきます。「そうだ! 家の中を探検してみるピヨ!」
ひよたくんはそーっと布団を抜け出し、ヒヨコくんとぴもんくんを起こさないように忍び足で部屋を出ます。
廊下はいつもよりずっと長く感じられ、薄暗い影があちこちに揺れています。
「うわっ! あれは何ピヨ!?」
廊下の隅に、謎の不気味な形のオブジェが置かれていました。ヒヨコくんが「これが未来の芸術ピヨ!」と得意げに作ったものでしたが、夜中に見るとただただ怖いだけです。
「これ、どう見ても悪いモンスターピヨ!」とひよたくんは思わず後ずさり。心臓がドキドキ鳴ります。
しかしよく見ると、オブジェのてっぺんには500円玉が貼り付けられていて、「ヒヨコくんらしいピヨ……」と気づいたひよたくんは少し安心しました。
「ふぅ、びっくりしたピヨ。でも、これが探検の醍醐味ピヨ!」
次に向かったのは台所。夜の台所はひっそりしていて、昼間とは全然違う雰囲気です。
「ここには何があるピヨ?」
ひよたくんはそっと冷蔵庫の扉を開けようとしましたが、その時、窓に何かが映ったのを見てギョッとします。
「うわぁっ! な、何ピヨ!?」
映っていたのは、自分の影でした。
「こんなに怖がってたら、探検なんてできないピヨ……」
それでも気を取り直して台所を覗くと、ヒヨコママがしまい忘れたクッキーを発見!
「お宝発見ピヨ!」と思わず声が出そうになりますが、そこで踏みとどまり、「いや、こんなことで満足してちゃいけないピヨ!」と再び探検に戻ることにしました。
リビングに入ると、窓から月明かりが差し込んでいました。
「わぁ、夜の庭ってこんなにきれいだったピヨ!」
ひよたくんは窓辺に近づいて外を眺めました。静かな夜の庭には、風に揺れる木々や遠くで光る街灯が見えます。
しかしその時、「カサカサカサ……」とどこからか不気味な音が!
「だ、だれピヨ!?」
音の正体を確かめるため、勇気を振り絞って振り返ると……そこには、寝ぼけたぴもんくんが!
「ひよたくん、こんな夜中に何してるピヨ?」
「ボク、眠れなくて探検してたピヨ。でもぴもんくんこそ、なんで起きてるピヨ?」
「お腹が空いて、キッチンでおやつを探してたピヨ!」
二人は顔を見合わせて、思わずくすくす笑い出しました。
「せっかくだから、二人で探検するピヨ!」
二人で家の中を回ることに。大きなクローゼットを開けたり、押入れの中に隠れてみたり、まるで昼間にはできない冒険を楽しみます。
最後は再びリビングに戻り、窓辺に座って夜空を眺めます。
「月がこんなに明るいなんて、知らなかったピヨ!」
「星もたくさん見えるピヨ!」
疲れた二人は自然とあくびをして、「そろそろ寝るピヨ……」と静かに部屋に戻ることに。
布団に入ったひよたくんは、思わずつぶやきました。「探検って、ちょっと怖かったけど楽しかったピヨ!」
すると、ぴもんくんも「次はお昼にやろうピヨ!」と返します。
おやすみなさい、ひよたくん。そしてぴもんくん。
静かな夜が、再び三兄弟を優しく包み込みました。
おしまい。