ある日、ヒヨコくん、ぴもんくん、ひよたくんは、近くの池でカモの子たちがスイスイと泳いでいるのを見つけました。
ヒヨコくんが「ボクたちもあんなふうに泳げたらカッコいいピヨねー!」と声をあげると、ぴもんくんとひよたくんも「ピヨピヨ、泳ぎたいピヨ!」と大興奮。
でも、試しに池に入ってみると、どうにも体が沈みがちで、ぱしゃぱしゃと水しぶきばかりで進まない。
「どうすれば泳げるピヨ?」と困り果てていると、そこに穏やかな笑顔のペンギンのお姉さん、よいちゃんが通りかかりました。
よいちゃんは三兄弟の様子を見てニコニコと微笑みながら、「泳ぎを教えてあげるよ」と優しく声をかけてくれました。
三兄弟は大喜びで、早速よいちゃんの指導を受けることにしました。
よいちゃんはまず「お腹を水に浮かせて、リラックスすることが大事なんだよ」と教えてくれましたが、ヒヨコくんは「当たり前ピヨ! これくらい簡単ピヨ!」と張り切りすぎて、どんどん力を入れてしまい、逆に水の中へズブズブと沈んでしまいました。
ぴもんくんは「フィッシュアーモンドを思い浮かべて、リラックスリラックス…」と言いながら試すものの、食べ物のことばかり考えていたせいか、ぷかぷかと浮かぶことはできず。
ひよたくんは真面目にお手本通りやろうとするものの、まだ少し怖くて水に顔をつけるのをためらっている様子。
そんな三兄弟に、よいちゃんは「無理せず少しずつ練習するのが大切なんだよ」と、丁寧にアドバイス。
しばらく練習を続けると、ヒヨコくんも少しずつ水に浮かべるようになり、ぴもんくんはフィッシュアーモンドに夢中にならずに集中できるように。
ひよたくんも、よいちゃんの「大丈夫、ゆっくりでいいよ」という励ましで、ついに水に顔をつけることができました!
最後には三兄弟そろって、ぎこちないけれど一生懸命に泳いでいる姿が見られました。
よいちゃんも「よくがんばったね」と拍手してくれて、三兄弟も「ありがとうピヨ!」と大喜び。
家に帰った後、ヒヨコくんが「いつかスイスイ泳げるようになるピヨ!」と意気込むと、ぴもんくんも「次はフィッシュアーモンド持って泳ぎたいピヨ!」と張り切っています。
ひよたくんも、「これからもっと練習しようね」と優しい笑顔を見せました。
こうしてヒヨコ三兄弟の楽しい水泳練習は、よいちゃんのおかげで無事に終わり、大満足の一日を過ごしました。
その後、ヒヨコ三兄弟はますます泳ぎの練習に励むようになりました。
よいちゃんの教えを思い出しながら、毎日少しずつ池に入っては、お腹を水に浮かせたり、足をバタバタさせてみたりと、三羽はそれぞれ自分のペースでがんばりました。
ある日、再びよいちゃんが池に来て、三兄弟の様子を見ていました。ヒヨコくんは一生懸命足をバタバタさせて「見ててピヨ! 今日はすごく進めてるピヨ!」と誇らしげに見せると、よいちゃんは「本当に上手になったね」と笑顔で拍手。
ぴもんくんも、少しふっくらした体をゆらゆら浮かせながら、「フィッシュアーモンドなしでも大丈夫ピヨよ!」と少し照れくさそう。でも、ちゃんと力を抜いて浮かべている姿に、よいちゃんも感心していました。
ひよたくんは真面目に手足を動かして練習していたけど、顔に水がかかると、少しビクッとする場面もありました。
「怖がらなくていいよ」とよいちゃんがそばで励まし続けると、ひよたくんも「うん、頑張るピヨ!」と力強くうなずきながら、少しずつ進めるようになってきました。
そんなふうに、毎日の練習を繰り返していくうちに、三兄弟はさらに上達していき、やがて、「みんなでスイスイ泳いでみよう!」とヒヨコくんが提案。ぴもんくんとひよたくんも大きくうなずき、三羽で並んで一斉にスタート!
最初はぎこちないながらも、三羽は少しずつ息を合わせて池をスイスイと進んでいく。よいちゃんも「やったね、三兄弟!」と応援しながら見守っていました。
練習の成果を出せた三兄弟は大満足で、池から上がると「これからも泳ぎの特訓を続けるピヨ!」と意気込みいっぱい。
ヒヨコくんの目にはさらなる挑戦の炎が宿っているようでした。よいちゃんも「みんな、立派な泳ぎ手になるピヨね」と優しく見守りながら、三兄弟の成長に心から喜んでいました。
こうして、泳げなかったヒヨコ三兄弟は、よいちゃんのおかげで大きく成長し、ますます頼もしくなっていきました。
※タイトルのイラストは、よいちゃんに泳ぎ方を教えてもらっているヒヨコ三兄弟です。みんな泳げるようになってよかったね!