ある日の午後、ヒヨコ三兄弟は森の広場でかくれんぼをしていました。
「ボク、もう少しこっちに隠れようピヨ!」とヒヨコくん。
ぴもんくんは木の影に隠れながらフィッシュアーモンドをポリポリ。
ひよたくんは、鬼の番をしながら数を数えていました。
「いーち、にー、さーん……」
そこへ、近所のおばさんヒヨコが通りかかりました。
羽を腰に当てながら、ちょっぴり眉をひそめて言いました。
「まぁ、あんたたちまた遊んでるの?
お勉強もしないで、そんなことばっかりしてちゃダメよ」
ヒヨコくんは首をかしげました。
「でもボクたち、遊びながら考えるのが好きピヨ!」
「そんなの言い訳よ。昔の子はもっとしっかりしてたんだから」と、おばさん。
そのとき、ぴもんくんがぽそっと言いました。
「この間、おばさんもお花見で一日中おしゃべりしてたピヨ……?」
「そ、それは……大人の社交よ!」とおばさんは少し顔を赤くしました。
ひよたくんが静かに言いました。
「おばさん、ボクたちも反省するけど……
人に言う前に、自分も見直すって大事かもしれないピヨ」
おばさんはハッとしました。
「……そうねぇ。人のことばっかり言って、自分のこと見てなかったわ」
おばさんは少し笑って言いました。
「さぁ、見つけたら教えてちょうだい。今度は私も鬼に混ぜて!」
そして、森の広場にはまた笑い声が響きました。
人を正すより、自分を見つめること――
その優しさが、世の中を少しやわらかくするのです。
📝ことばのおくりもの
世の中が窮屈に感じるのは、
「他人を正そう」とする人が増え、
「自分を省みる」人が減ってしまったからかもしれません。
本当の優しさは、他人を責める言葉ではなく、
自分を見つめて静かに整える姿の中にあります。
人の欠点を数えるより、
自分の心をひとつ整える。
それが、世界を少し自由にする力となるのです。
※アイキャッチの説明(視覚障害者用代替テキスト)
まん丸おめめのヒヨコが、きゅうくつな巣の中でちょこんと座ってるピヨ。
ほっぺはほんのり赤くて、青いくつしたと赤い本、マグカップがそばにあるピヨ。
上には「きゅうくつなひと言」って書いてある、あったかい絵本みたいなイラストだピヨ🐣

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