ある日の朝。
「今日は特別なお出かけをするわよ」
ヒヨコママがそう言うと、ヒヨコ三兄弟は目をまん丸にしました。
「どこへ行くピヨ?」
「いろんなお仕事を体験できる、ピッザニアという場所よ」
「お仕事体験ピヨ!?」
三兄弟は、てちてち、ぽよぽよ、てちてちと、楽しそうに出かけました。
ピッザニアには、お寿司屋さんや、おやつ工場、本屋さんなど、たくさんのお仕事がありました。
「わあ! どれにするピヨ?」
三兄弟は、それぞれやってみたいお仕事を選びました。
🍣 ヒヨコくん、お寿司屋さんへ!
ヒヨコくんが選んだのは、お寿司屋さん。
小さな板前さんの格好をすると、もうすっかり気分は元気いっぱいのお店の子です。
「いらっしゃいませ!」
お客さんが入ってくると、ヒヨコくんは胸を張って、
「へい!らっしゃいピヨ!」
元気いっぱいにご挨拶。
大将が握ったお寿司を、両羽で大切に運びます。
「へい!お待ちピヨ!」
お客さんの前にお寿司を置くと、
「ありがとう!」
お客さんがニッコリ。
それを見たヒヨコくんも、ニッコリ。
「ご挨拶すると、みんな笑顔になるピヨ!」
元気印のヒヨコくんに、お寿司屋さんはぴったりでした。
🐟 ぴもんくん、おやつ工場へ!
ぴもんくんが向かったのは、おやつ工場。
そこでは、たくさんの子どもたちがおやつを作っていました。
「チョコが好き!」
「ぼくはクッキー!」
みんなが好きなおやつを話す中、ぴもんくんは胸を張って、
「ボクはフィッシュアーモンドが好きぴよ!」
すると、工場のおじさんが、ぴもんくんをじーっと見ました。
そして、
「ほう! 渋いねぇ!」
と、ニヤリ。
「フィッシュアーモンドの良さがわかるとは……。なかなかだねぇ!」
ぴもんくんは、ちょっぴり得意そうにおなかをぽんぽん。
「おいしいものは、おいしいぴよ!」
すると、おじさんはすっかりぴもんくんを気に入ってしまいました。
「よし! 今日は特別に、おやつ作りを手伝ってもらおう!」
「やったぴよ!」
ぴもんくんは、おやつ作りに夢中になりました。
📚 ひよたくん、本屋さんへ!
ひよたくんが選んだのは、大好きな本がたくさん並んでいる本屋さん。
棚には、物語の本、図鑑、絵本……。
「わあ……」
ひよたくんの目が、きらきら輝きます。
そこへ、お客さんがやってきました。
「この本を探しているんだけど……」
ひよたくんは、本棚をじっくり探します。
「この本なら、こっちの棚にありますよ。いっしょに探しましょうピヨ」
「あった!」
お客さんが嬉しそうに本を手に取ります。
「ありがとう!」
「どういたしましてピヨ」
今度は、本におすすめの言葉を書くポップ作り。
ひよたくんは、本の内容を考えながら、一文字ずつ丁寧に書きました。
『わくわくする冒険が待ってるよ!』
完成したポップを本の横に置くと、ひよたくんは満足そう。
「本を探すお手伝いも、本の面白さを伝えるのも楽しいピヨ……」
ひよたくんは、とっても幸せそうでした。
🌳 三兄弟、大集合!
夕方。
お仕事体験を終えた三兄弟が、待ち合わせ場所に集まりました。
「ボク、お寿司を運んだピヨ!」
「ボクはおやつを作ったぴよ!」
「ボクは本屋さんのお仕事をしたピヨ」
三兄弟は、それぞれのお仕事の話を楽しそうに聞かせ合います。
すると、ヒヨコくんが言いました。
「同じ場所に来たのに、やったことはみんな違うピヨ!」
ぴもんくんも、うんうんとうなずきます。
「好きなものも、それぞれ違うぴよ」
ひよたくんが、本屋さんでもらった小さな紙袋を抱えながら言いました。
「だから、おもしろいんじゃないかなピヨ」
三兄弟は顔を見合わせて、
「たしかにピヨ!」
「ぴよ!」
「そうだねピヨ」
帰り道。
三兄弟の足音が、てちてち、ぽよぽよ、てちてちと響きます。
今日のお仕事体験で、それぞれが見つけたのは、
「自分の好きなこと」でした。
そして、自分の好きなことが誰かの笑顔につながることも、ちょっぴり知った三兄弟なのでした。
※アイキャッチの説明(視覚障害者用代替テキスト)
絵本のような温かい雰囲気の「お仕事体験」の場面です。
中央にはヒヨコ三兄弟が並び、みんな仕事体験中。左のヒヨコくんは寿司職人の格好で、お寿司を載せたお盆を持っています。中央のぴもんくんは、おやつ工場の作業着でフィッシュアーモンドの袋を持っています。右のひよたくんは本屋さんの格好で、本を読んでいます。
背景には「おすし」「おやつ工場」「本屋さん」のお店が並び、奥では別のヒヨコたちも仕事をしています。上には大きく「お仕事体験 ピッザニア ピヨ!?」と書かれ、左下の看板には「いろんなお仕事を体験しよう!」とあります。

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