ある日の午前中。
アニマルランドの広場では、やさしい風がふわりと吹いていました。
「今日は、みんなでストレッチするわよ!」
ヒヨコママがにっこり言うと、ヒヨコ三兄弟は芝生の上に並びます。
「ボクが一番のびるピヨ!」
ヒヨコくんはやる気満々です。
まずは、ひよたくん。
「こうするピヨ。」
足をまっすぐ伸ばして、羽でつま先に――
ぴたり!
「わあ!ついたピヨ!」
体がとってもやわらかです。
次は、ぴもんくん。
「ボクもやるぴよ〜。」
足を伸ばして、ゆっくり前にかがみます。
ところが……
ぽよん。
ぽっこりお腹が、太ももにつっかえてしまいました。
「おなかがじゃましてるぴよ〜。」
もう一度、ぐいっと前にかがんでみます。
ぽよよん。
「やっぱりつっかえるぴよ〜。」
ぴもんくんは、自分のお腹をぽんぽん。
「ボクのおなか、ストレッチが苦手みたいぴよ。」
その言葉に、みんなは思わずくすくす。
「無理しなくていいのよ。届くところまでで大丈夫。」
ヒヨコママが優しく声をかけました。
「わかったぴよ〜。」
ぴもんくんは、お腹をぽよんと揺らしながら、気持ちよさそうに体を伸ばしました。
いよいよヒヨコくんの番です。
「見てるピヨ!」
ぐいぐい……
ぐぐぐ……
ぶるぶる……
「か、かたいピヨ〜!」
羽はつま先まであと少し。
「なんでピヨーー!」
ヒヨコくんは芝生にころんと転がってしまいました。
ひよたくんが言います。
「背中を少し押してあげるピヨ。」
「ボクも手伝うぴよ!」
ぴもんくんとひよたくんが、そーっと背中を押すと……
「いたいピヨーー!!」
「むりむりむりピヨーー!!」
ヒヨコくんは大騒ぎ。
二人はびっくりして、すぐに羽を離しました。
「無理に押しちゃだめよ。気持ちよく伸ばすのが大切なの。」
ヒヨコママが優しく教えてくれました。
するとヒヨコくんは、ふっと立ち上がります。
「じゃあ、今度はボクが応援するピヨ!」
まるで先生になった気分です。
「のびのびするピヨ〜!」
ひよたくんは、ぺたり。
余裕の笑顔です。
「気持ちいいピヨ。」
続いて、ぴもんくん。
「よいしょぴよ〜。」
ぽよん。
やっぱりお腹がつっかえます。
「ここまでぴよ〜。」
ぴもんくんは、にこにこしながら羽を伸ばしました。
「えぇーー!」
ヒヨコくんは目をまんまるにしました。
「ひよたくんはぺったんこなのに、ボクは全然届かないピヨ〜!」
悔しくて、ほっぺをぷくーっとふくらませます。
その様子を見て、みんなはくすくす。
ヒヨコママは優しく言いました。
「体のやわらかさは、みんな違うのよ。」
「ひよたくんみたいに届く子もいれば、ぴもんくんみたいにお腹がつっかえる子もいるわ。」
「大切なのは、誰かと比べることじゃなくて、自分の体に合わせて楽しむことよ。」
「そうなのピヨ?」
「そうよ。少しずつ続ければ、今よりやわらかくなるかもしれないわ。」
ヒヨコくんは、自分のつま先をじっと見つめました。
「じゃあボク、毎日ちょっとずつ頑張るピヨ!」
「ボクもやるピヨ。」
「ボクもおなかと相談しながら頑張るぴよ〜。」
ぴもんくんがお腹をぽんぽん。
みんなはまた、笑顔になりました。
その日からヒヨコくんは、朝も夕方も、
「ぐいぐいピヨ!」
「のびのびピヨ!」
と、無理のない範囲でストレッチを続けるようになりました。
つま先に羽が届く日まで、あともう少し。
でも、届かない日だって大丈夫。
今日もヒヨコ三兄弟は、それぞれのペースで、のびのび体を伸ばしています。
※アイキャッチの説明(視覚障害者用代替テキスト)
絵本のような、明るく温かい雰囲気のイラストです。
花が咲く緑の広場で、ヒヨコ三兄弟がヒヨコママと一緒にストレッチをしています。
左のヒヨコくんは赤いスカーフを巻き、前屈をしています。中央のぴもんくんは青い魚のポーチをつけ、ぽっこりお腹がつっかえながら一生懸命に体を伸ばしています。右のひよたくんはピンクの水玉模様のよだれかけをつけ、小さな体で前屈しています。
後ろでは、ピンクのエプロンを着たヒヨコママが優しく見守っています。
背景には木々や花、遠くの山や家が広がり、上部には 「ヒヨコ三兄弟ののびのびストレッチピヨ?」 と書かれています。🐥🌼

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