[ひよこものがたり]第102話「ヒヨコ三兄弟ののびのびストレッチピヨ?」

ある日の午前中。

アニマルランドの広場では、やさしい風がふわりと吹いていました。

「今日は、みんなでストレッチするわよ!」

ヒヨコママがにっこり言うと、ヒヨコ三兄弟は芝生の上に並びます。

「ボクが一番のびるピヨ!」

ヒヨコくんはやる気満々です。

まずは、ひよたくん。

「こうするピヨ。」

足をまっすぐ伸ばして、羽でつま先に――

ぴたり!

「わあ!ついたピヨ!」

体がとってもやわらかです。

次は、ぴもんくん。

「ボクもやるぴよ〜。」

足を伸ばして、ゆっくり前にかがみます。

ところが……

ぽよん。

ぽっこりお腹が、太ももにつっかえてしまいました。

「おなかがじゃましてるぴよ〜。」

もう一度、ぐいっと前にかがんでみます。

ぽよよん。

「やっぱりつっかえるぴよ〜。」

ぴもんくんは、自分のお腹をぽんぽん。

「ボクのおなか、ストレッチが苦手みたいぴよ。」

その言葉に、みんなは思わずくすくす。

「無理しなくていいのよ。届くところまでで大丈夫。」

ヒヨコママが優しく声をかけました。

「わかったぴよ〜。」

ぴもんくんは、お腹をぽよんと揺らしながら、気持ちよさそうに体を伸ばしました。

いよいよヒヨコくんの番です。

「見てるピヨ!」

ぐいぐい……

ぐぐぐ……

ぶるぶる……

「か、かたいピヨ〜!」

羽はつま先まであと少し。

「なんでピヨーー!」

ヒヨコくんは芝生にころんと転がってしまいました。

ひよたくんが言います。

「背中を少し押してあげるピヨ。」

「ボクも手伝うぴよ!」

ぴもんくんとひよたくんが、そーっと背中を押すと……

「いたいピヨーー!!」

「むりむりむりピヨーー!!」

ヒヨコくんは大騒ぎ。

二人はびっくりして、すぐに羽を離しました。

「無理に押しちゃだめよ。気持ちよく伸ばすのが大切なの。」

ヒヨコママが優しく教えてくれました。

するとヒヨコくんは、ふっと立ち上がります。

「じゃあ、今度はボクが応援するピヨ!」

まるで先生になった気分です。

「のびのびするピヨ〜!」

ひよたくんは、ぺたり。

余裕の笑顔です。

「気持ちいいピヨ。」

続いて、ぴもんくん。

「よいしょぴよ〜。」

ぽよん。

やっぱりお腹がつっかえます。

「ここまでぴよ〜。」

ぴもんくんは、にこにこしながら羽を伸ばしました。

「えぇーー!」

ヒヨコくんは目をまんまるにしました。

「ひよたくんはぺったんこなのに、ボクは全然届かないピヨ〜!」

悔しくて、ほっぺをぷくーっとふくらませます。

その様子を見て、みんなはくすくす。

ヒヨコママは優しく言いました。

「体のやわらかさは、みんな違うのよ。」

「ひよたくんみたいに届く子もいれば、ぴもんくんみたいにお腹がつっかえる子もいるわ。」

「大切なのは、誰かと比べることじゃなくて、自分の体に合わせて楽しむことよ。」

「そうなのピヨ?」

「そうよ。少しずつ続ければ、今よりやわらかくなるかもしれないわ。」

ヒヨコくんは、自分のつま先をじっと見つめました。

「じゃあボク、毎日ちょっとずつ頑張るピヨ!」

「ボクもやるピヨ。」

「ボクもおなかと相談しながら頑張るぴよ〜。」

ぴもんくんがお腹をぽんぽん。

みんなはまた、笑顔になりました。

その日からヒヨコくんは、朝も夕方も、

「ぐいぐいピヨ!」

「のびのびピヨ!」

と、無理のない範囲でストレッチを続けるようになりました。

つま先に羽が届く日まで、あともう少し。

でも、届かない日だって大丈夫。

今日もヒヨコ三兄弟は、それぞれのペースで、のびのび体を伸ばしています。

※アイキャッチの説明(視覚障害者用代替テキスト)

絵本のような、明るく温かい雰囲気のイラストです。

花が咲く緑の広場で、ヒヨコ三兄弟がヒヨコママと一緒にストレッチをしています。

左のヒヨコくんは赤いスカーフを巻き、前屈をしています。中央のぴもんくんは青い魚のポーチをつけ、ぽっこりお腹がつっかえながら一生懸命に体を伸ばしています。右のひよたくんはピンクの水玉模様のよだれかけをつけ、小さな体で前屈しています。

後ろでは、ピンクのエプロンを着たヒヨコママが優しく見守っています。

背景には木々や花、遠くの山や家が広がり、上部には 「ヒヨコ三兄弟ののびのびストレッチピヨ?」 と書かれています。🐥🌼

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