あの夏のキャンプの夜、ぴもんくんは星に願いました。
「家族がずっと一緒にいられますようにピヨ」と。
それからしばらくして、忙しい日々が過ぎていきました。ヒヨコパパは相変わらず海外出張が続き、家には帰れない日が続いていましたが、三兄弟は、ヒヨコママが作ってくれるおいしいごはんを食べ、一緒にお絵かきをしたり、お昼寝をしたりして過ごしながら、あの楽しかったキャンプの思い出を胸に抱いていたのです。
そんなある日、ヒヨコママのもとに一通の手紙が届きました。手紙には、ヒヨコパパが海外での仕事を一段落させ、しばらく家に帰ることができるという知らせが書かれていました。
「やったピヨ!」
「お星様が願いを叶えてくれたピヨ!」
ニュースを聞いたぴもんくんは大喜び。ヒヨコくんとひよたくんも、久しぶりにパパと過ごせる日々を想像して胸を躍らせます。
数日後、ヒヨコパパが家に帰ってきました。
「ただいま!」と笑顔でドアを開けると、三兄弟は飛びつきました。
「おかえりピヨ!」
「待ってたピヨ!」
「もう出張には行かないピヨね?」
ヒヨコパパは三兄弟を優しく抱きしめて答えました。
「しばらくは家族と一緒にいられるよ。一緒に楽しい時間を過ごそうね。」
ヒヨコママもやさしく微笑みながら、「おかえりなさい、あなた。」と迎えました。
その日の夜、家族みんなであのキャンプのときと同じように星空を見上げました。
「ぴもんくん!なんだか得意げピヨ!」とヒヨコくんが言うと、ぴもんくんは照れながら「ボクは家族が一緒にいられるのが一番幸せピヨ」とつぶやきました。
夜空には、流れ星が一つキラリと光り、また家族を見守ってくれているようでした。
ヒヨコ三兄弟の心は、パパとの時間でいっぱいに満たされました。
おしまい。
※タイトルのイラストには、星空に願うぴもんくんが描かれています。ぺたんと座って両手を合わせてお祈りしています。後ろにはヒヨコくんとひよたくんもいます。