[ひよこものがたり]第99話「おむすび山のやっほーピヨ!」

おむすび山のやっほーピヨ!

ある晴れた朝。

ヒヨコ三兄弟のおうちから、いい匂いがしていました。

「ママ〜、いい匂いするぴよ〜!」

ぴもんくんが鼻をふんすふんすさせながら台所をのぞきます。

ヒヨコママはにっこり。

「今日は山登りでしょ?お弁当を作ってるの」

お弁当箱の中には、ころころ丸いおむすびがたくさん。

梅のおむすび、
昆布のおむすび、
そして、ぴもんくん用の特大おむすび。

「うわああ!おむすびぴよ〜!🐟」

「ボク、早く食べたいピヨ!🧣」

「頂上まで我慢ピヨ!🍼」

🐘すーさんも山登りに参加!

そこへ――

ドシン……
ドシン……
ドシン……

大きな足音が聞こえてきました。

「おーい!みんなー!」

川の向こうに住むゾウのおじさん、すーさんです。

ジーパンにパーカー姿で、ゆっさゆっさ歩いてきました。

「山登り行くって聞いたぞう!
オレも行くぞう!」

「やったピヨ!すーさんも一緒ピヨ!」と大喜びのヒヨコくん。

こうして、ヒヨコ三兄弟とすーさんのおむすび山登りが始まりました。


🌳森の道で、すーさん大転倒!

森の道を歩き始めると……

ドシン
ドシン
ドシン

すーさんが歩くたび、地面がゆれるようです。

すると突然――

ズルッ!

「うおっとおおおお!」

すーさんがコケました。

ドターン!!

葉っぱが舞い上がります。

「わああ!すーさん大丈夫ピヨ!?」

「山が揺れたぴよ!」

「びっくりしたピヨ!」

すーさんはむくっと起き上がりました。

「だいじょぶだぞう!
ちょっと地面と仲良くなっただけだぞう!」

ヒヨコ三兄弟は顔を見合わせて……

「ぷっ……」

「アハハハハハ!!」

大笑いしました。

🌉丸太の橋で、まさかのドボーン!

少し進むと、小さな丸太の橋がありました。

ヒヨコくんが言いました。

「ここはゆっくり渡るピヨ!」

ひよたくんも言います。

「すーさんは特に慎重にピヨ」

すーさんは胸を張りました。

「任せるぞう!」

そして――

ミシ……
ミシミシ……

橋が悲鳴をあげます。

「すーさん……」

「それ……」

ドボーン!!

川に落ちました。

「ぞうーーー!!!」

水しぶきが上がります。

ぴもんくんはお腹を抱えて笑っています。

「すーさん、ずぶ濡れぴよ〜!!」

すーさんはびしょびしょで言いました。

「今日はアクシデント祭りだぞう!」

またみんなで大笑い。

⛰️ぴもんくん、山登りでへとへと

山道はだんだん急になってきました。

ヒヨコくん、ぴもんくん、ひよたくんはてちてち、てちてち山道を登っていきます。

「ふぅ……いい景色ピヨ〜!」

ひよたくんが空を見上げました。

すると後ろから――

「……はぁ……はぁ……」

ぴもんくんの足取りが、だんだんゆっくりになってきました。

「ぴもんくん、大丈夫ピヨ?」

ヒヨコくんが振り返ります。

ぴもんくんはその場にぺたんと座りこんでしまいました。

「ボク……もう歩けないぴよ……」

ふっくらしたおなかが上下にふうふう動いています。

「足が……ぷるぷるぴよ……」

ヒヨコくんとひよたくんは顔を見合わせました。

そして、にっこり。

ヒヨコくんが言いました。

「大丈夫ピヨ。ボクたちがいるピヨ!」

ひよたくんも言います。

「ちょっと休憩してからみんなで登るピヨ」

三羽とすーさんは、お茶をずずずと飲んで休憩してから再出発。

ふたりはぴもんくんの後ろにまわると――

とん、とん

ふかふか背中を、そっと押してあげました。

「いくピヨ〜!」

「よいしょピヨ!」

ぴもんくんは、ちょこちょこ歩きます。

「よいしょ……ぴよ」

「もうちょっとピヨ」

後ろからヒヨコくんとひよたくんが、

むぎゅ〜

と押します。

「押すピヨ〜!」

「がんばれピヨ〜!」

ぴもんくんの足が、ちょこちょこ、ちょこちょこ動きました。

「なんだか……進んでるぴよ……」

ぴもんくんは、ふにゃっと笑いました。

「背中があったかいぴよ」

ヒヨコくんが元気よく言います。

「だってボクたち兄弟ピヨ!」

ひよたくんも優しく言いました。

「ぴもんくんは真ん中ピヨ」

その様子を見ていたすーさんが、大きな声で言いました。

「いいチームだぞう〜!」

ぴもんくんは、てちてち、てちてち歩きながら言いました。

「頂上で……おむすび……食べるぴよ……」

ヒヨコくんは元気よく答えます。

「当たり前ピヨ!」

三羽は、ころころ転がるみたいに仲良く山道を登っていきました。🐣🐣🐣✨

🍙ついに頂上!おむすびタイム

そんなこんなで――

やっと山の頂上に到着しました。

「着いたピヨー!!」

空はとても広く、風が気持ちよく吹いています。

ヒヨコくんがお弁当を開きました。

「おむすびタイムピヨ!」

みんなで並んで座ります。

もぐもぐ
もぐもぐ

ぴもんくんは、あっという間に二個食べました。

「やっぱり外で食べるおむすびは最高ぴよ〜!」

すーさんも大きなおむすびを食べて言いました。

「うまいぞう〜!!
麦ジュースが欲しくなるぞう!」

📣山に響け!やっほーピヨ!

食べ終わると、ヒヨコくんが言いました。

「せっかくだから山で叫ぶピヨ!」

三兄弟で声をそろえます。

「せーの!」

「やっほーーー!!」

すると遠くから、

「やっほーーー!」

声が返ってきました。

「帰ってきたピヨ!!」

次はすーさんの番です。

「すーさんも叫ぶピヨ!」

すーさんは胸いっぱいに息を吸って――

「せーの……」

「ぞぉぉぉぉぉぉう!!」

山に響きます。

すると……

「ぞぉぉぉぉぉぉう!!」

声が返ってきました。

ヒヨコ三兄弟は転げ回って笑いました。

「アハハハ!!」

「すーさんそれ何ピヨ!」

「やっほーじゃないピヨ!」

すーさんは得意げ。

「オレはオレらしく叫ぶぞう!」

またみんなで空に向かって叫びました。

「やっほー!」

「ぞぉぉぉぉう!」

山の上には、楽しい笑い声がずっと響いていました。


🖼️アイキャッチの代替テキスト

青空と山々を背景に、ヒヨコ三兄弟とゾウのすーさんが、おむすび山の頂上でおにぎりを食べています。

ヒヨコくんは梅干し入り、ぴもんくんとひよたくんは海苔付きのおにぎりを手にしています。すーさんも大きなおにぎりを持ち、目を細めてうれしそうに笑っています。

足元にはおにぎりが詰まった竹かごがあり、赤いリュックと水筒も置かれています。

上部には「おむすび山のやっほーピヨ!」という文字が描かれた、温かみのある絵本風のイラストです。

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