ある朝、ヒヨコくんたちは丘の上の見晴らし台へと出かけました。
遠くまで続く青い空と、きらきら光る海を見て、ぴもんくんがぽつりと言いました。
「ボクたちのお庭の池なんて、海にくらべたらちっちゃいピヨねぇ〜」
「でもボク、あの池が大好きピヨ!」とひよたくん。
「だって、お魚さんもいて、みんなで遊べるし!」
ヒヨコくんはじっと海を見つめながら、ふとつぶやきました。
「ねえ、ボクね、いままでは“池の全部”を知ってる気になってたピヨ。
でも、海を見たら、自分の知ってる世界が、どれだけちっぽけだったか分かったピヨ。」
ぴもんくんが目を丸くします。
「ボクたち、まだまだ知らないことがいっぱいピヨね〜」
ひよたくんはうなずいて言いました。
「うん。でも、それってちょっとワクワクするピヨ。知らないって、伸びるチャンスかも!」
ヒヨコくんは笑って、羽を広げました。
「じゃあ、ボクたち、これからもいっぱい学んで、広い海みたいな“こころの器”を持てるようにしようピヨ!」
三羽のヒヨコたちは、風に羽をなびかせながら、丘の上で新しい冒険の予感を感じていました。
📝ことばのおくりもの
「大いなる器を知る者、己の水量を量る。」
本当に成長する人は、広い世界や偉大な人々に出会うほど、
自分の小ささを知り、驕らず、学びを深めます。
謙虚さとは、自分を小さく見ることではなく、
大きな世界を知る勇気を持つこと。
その気づきこそが、心を豊かに育ててくれるのです。
