[ひよこものがたり]ことばのおくりもの第26話「大きな器とちいさな水たまり」

ひよこものがたり

ある朝、ヒヨコくんたちは丘の上の見晴らし台へと出かけました。

遠くまで続く青い空と、きらきら光る海を見て、ぴもんくんがぽつりと言いました。

「ボクたちのお庭の池なんて、海にくらべたらちっちゃいピヨねぇ〜」

「でもボク、あの池が大好きピヨ!」とひよたくん。

「だって、お魚さんもいて、みんなで遊べるし!」

ヒヨコくんはじっと海を見つめながら、ふとつぶやきました。

「ねえ、ボクね、いままでは“池の全部”を知ってる気になってたピヨ。

でも、海を見たら、自分の知ってる世界が、どれだけちっぽけだったか分かったピヨ。」

ぴもんくんが目を丸くします。

「ボクたち、まだまだ知らないことがいっぱいピヨね〜」

ひよたくんはうなずいて言いました。

「うん。でも、それってちょっとワクワクするピヨ。知らないって、伸びるチャンスかも!」

ヒヨコくんは笑って、羽を広げました。

「じゃあ、ボクたち、これからもいっぱい学んで、広い海みたいな“こころの器”を持てるようにしようピヨ!」

三羽のヒヨコたちは、風に羽をなびかせながら、丘の上で新しい冒険の予感を感じていました。

📝ことばのおくりもの

「大いなる器を知る者、己の水量を量る。」

本当に成長する人は、広い世界や偉大な人々に出会うほど、

自分の小ささを知り、驕らず、学びを深めます。

謙虚さとは、自分を小さく見ることではなく、

大きな世界を知る勇気を持つこと。

その気づきこそが、心を豊かに育ててくれるのです。

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