秋晴れの気持ちいい午後。ヒヨコ三兄弟は、ヒヨコママと一緒に庭のお掃除をすることにしました。赤や黄色に色づいた落ち葉が風に舞い、庭中が秋色のじゅうたんのようです。
「いっぱい落ち葉があるピヨ!これは楽しくなるピヨ!」とヒヨコくんが早速大はしゃぎ。
「ボク、ここに大きな山を作るピヨ!」とぴもんくんは手で落ち葉をかき集め始めます。
ひよたくんも「じゃあ、ボクはここにもうひとつ山を作るピヨ」と一生懸命に葉っぱを集めます。
すると、ヒヨコくんが突然ひらめいた顔をして言いました。
「そうだピヨ!この山をつなげて、落ち葉の滑り台を作るピヨ!」
「滑り台?」とぴもんくんが目を輝かせ、「それ楽しそうピヨ!」とひよたくんも賛成。
三兄弟はみんなで力を合わせて、大きな落ち葉の山を二つつなげて、真ん中を滑れるように整えました。完成した滑り台を見て、三羽ともニコニコです。
「ボクが最初に滑るピヨ!」とヒヨコくんが元気よく山のてっぺんに登り、勢いよく「ぴゅ~ん!」と滑り降ります。ふかふかの落ち葉に包まれて、「楽しいピヨ!」と大喜び。
ぴもんくんも「ボクもやるピヨ!」と滑り降り、「ふかふかで気持ちいいピヨ!」と大満足。
ひよたくんは少しおそるおそる滑り降りますが、「すごいピヨ!これ、もっとやりたいピヨ!」とすぐに笑顔になりました。
そのうち、近所のピヨちゃんとベルちゃんも遊びにやってきました。
「面白そうピヨ!」とピヨちゃんが言うと、リンちゃんも「私も滑ってみたい!」と興味津々。みんなで交代しながら滑り台を楽しみます。
ぴもんくんは途中で山の中に埋もれてしまい、「ピヨ~!助けてピヨ~!」と叫び、みんなが大笑い。
一方で、ヒヨコくんはもっと大きな山を作ろうと試みますが、風で葉っぱが飛ばされて苦戦。それでも「負けないピヨ!」と頑張る姿に、みんなも応援しました。
夕方になると、ヒヨコママが「そろそろおうちに入る時間よ~」と声をかけます。
「もうちょっとだけピヨ~!」と言いつつも、満足そうな三兄弟。
最後に全員で記念写真を撮り、今日の楽しい出来事を大切な思い出にしました。
その日の夜、三兄弟は布団の中で話し合います。
「今日の滑り台、すごく楽しかったピヨ!」
「また落ち葉がいっぱいになったら作りたいピヨ!」
「今度はもっと大きいのを作るピヨ!」
そんな話をしながら、三羽はあっという間に夢の中へ。
秋の風がやさしく庭を包む中、落ち葉の滑り台は静かに眠っていました。
※タイトルのイラストは、みんなで落ち葉のお山の前で記念撮影しているところです。みんなモフモフしてて可愛いですね。