インデックス投資は、多くの人にとって賢明な資産形成戦略として認識されています。しかし、「インデックス投資をしているから大丈夫」と過信するのは危険です。なぜなら、歴史が示している通り、株式市場の大暴落は避けられない現象だからです。
繰り返される暴落の歴史
私たちはこれまで、幾度となく株式市場の大きな下落を経験してきました。記憶に新しいところでは、2008年のリーマンショック、2020年のコロナショックなどが挙げられます。これら以外にも、1987年のブラックマンデーなど、歴史を振り返れば数年～十数年に一度のペースで、インデックスファンドであっても株価が数十パーセントも下落するような大暴落が起きています。
これらの暴落は、経済危機、パンデミック、地政学的な問題など、様々な要因によって引き起こされます。そして、残念ながら、今後もこうした大暴落が起こる可能性は十分にあります。予測不能な出来事が世界に影響を与え、投資家心理を冷え込ませることで、市場全体が大きく変動するリスクは常に存在します。
それでも株式市場が強い理由
しかし、ここで注目すべきは、度重なる大暴落にもかかわらず、株式市場は何度も復活し、現在も最高値を更新し続けているという揺るぎない事実です。
リーマンショック後、コロナショック後、市場は確かに大きく落ち込みました。しかし、その後は力強い回復を見せ、多くのインデックスファンドは暴落前の水準を上回り、さらには新たな最高値を記録しています。
リーマンショック後、S&P500は2009年3月の底値から2023年末までに約6倍の成長を遂げています。コロナショック後も、わずか1～2年で市場は急回復し、多くのインデックスファンドが過去最高値を更新しました。
これは、人類の進歩と企業の成長が止まらないことを示しています。経済は常にサイクルを繰り返し、困難な時期を乗り越えながらも、イノベーションは生まれ、企業は利益を生み出し、世界経済は拡大し続けています。株式市場は、こうした人類全体の成長と進歩を映し出す鏡なのです。
インデックス投資家が忘れてはいけないこと
インデックス投資は、個別の銘柄選びに頭を悩ませることなく、市場全体の成長の恩恵を受けられる優れた手法です。しかし、その本質を理解し、一時的な下落に動揺しない「心の強さ」を持つことが非常に重要です。
暴落は確かに恐ろしいものです。しかし、それは長期的な視点で見れば、株式を安く購入できるチャンスと捉えることもできます。歴史は、パニック売りせずに投資を継続した人々が、最終的に大きな恩恵を受けてきたことを証明しています。
ここで、あなたに問いかけたいことがあります。「もし明日、大きな暴落が起きたら、あなたは冷静でいられますか？」 インデックス投資の成功は、知識よりも「感情のコントロール」がカギを握ります。
歴史は、パニック売りせずに投資を継続した人々が、最終的に大きな恩恵を受けてきたことを証明しています。だからこそ、市場が混乱している時こそ、自分の投資方針を信じ、ブレないことが大切なのです。
市場の真実を知り、冷静な心で投資と向き合うことが、あなたの資産形成の成功に繋がるでしょう。
おわりに：揺るがない視点を持つことの大切さ
株式市場は、暴落と回復を繰り返しながらも、長い目で見れば確実に成長を遂げてきました。インデックス投資は、その流れに身を委ねるシンプルで強力な手段ですが、ただ続けるだけではなく、「なぜ続けるのか」を理解しておくことが何より重要です。
市場が大きく下落したとき、私たちは不安になります。しかし、そうした時期こそが、投資家としての真価が問われる場面です。数字に惑わされず、歴史を見据え、そして何より自分の目標と信念に立ち返ることができれば、あなたの資産形成は必ず実を結ぶでしょう。
これから投資を始める方も、すでに積立を続けている方も、「一時の恐怖に惑わされず、長期の視野で市場と向き合う」──その姿勢こそが、ゆるぎない成長への鍵となるのです。
それでは今日はここまで！
