[ひよこものがたり]言葉の贈り物編第19話「ヒヨコの耳と心」

ひよこものがたり

ある日のこと。

ヒヨコ三兄弟は、野原で遊んでいました。

ヒヨコくんが石を積んで遊んでいると、ぴもんくんが「その積み方だと崩れちゃうピヨ」と声をかけました。

するとヒヨコくんは少しムッとして、

「ボクはこうしたいんだピヨ! 余計なこと言わないでピヨ!」と怒ってしまいました。

その横でひよたくんは、心配そうに見つめていました。

「ヒヨコくん、ぴもんくんは怒ってるんじゃなくて、壊れてケガしないようにって言ってるんだピヨ」

けれどヒヨコくんは、まだ顔をぷくっとふくらませています。

そこへピヨちゃんが近づいてきました。

「ヒヨコくん、自分のやりたい気持ちも大事。でもね、注意してくれる言葉は、敵じゃなくて“味方”のサインなのよ、ピヨ」

その言葉にヒヨコくんはハッとしました。

「ボク、敵みたいに思っちゃってたピヨ……。ぴもんくん、ごめんピヨ」

「いいんだピヨ! 一緒に工夫して、もっと高い塔を作ろうピヨ!」

三兄弟は力を合わせて石を積み直し、崩れない立派な塔を作りあげました。

ヒヨコくんは心の中で思いました。

「耳に痛いことを敵にするんじゃなくて、味方の言葉として受けとめようピヨ」

📝ことばのおくりもの

注意や助言は、ときに耳に痛いものです。

しかし、それを「自分を傷つける敵」と決めつけてしまえば、ほんとうの成長の道を見失ってしまいます。

社会という広い野原を歩むためにこそ、耳に届く声を味方として受けとめることが大切です。

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