ある晴れた日、ヒヨコくんはいつものようにてちてちと歩きながら、500円玉を手に持って眺めています。
「ボク、この500円玉で何か面白いことできないピヨぉ……」とつぶやいたその時、頭にピカッとひらめきが浮かびました。
それは、マジックをすることでした。
きっかけは、ヒヨコパパが海外から持ち帰った小さな手品の本です。
そこには、カードやコインを使った簡単なマジックが載っており、ヒヨコくんは「これならボクにもできるピヨ!みんなを驚かせるピヨ!」とワクワクしました。
それからというもの、ヒヨコくんはマジックに夢中になります。
ヒヨコくんは毎日、てちてちと庭に出て、500円玉を手に持って練習を始めます。
「このコインを消すピヨ!」と意気込んで、手を振ってみますが……あれ?コインがポロッと地面に落ちてしまいます。
「うーん、まだまだピヨ!」と何度も繰り返し練習しました。
ぴもんくんが「ヒヨコくん、何してるのピヨ?フィッシュアーモンド食べるピヨ?」と近づいてきたときは、「今はマジックの時間ピヨ!」と追い返してしまうほど真剣です。
ひよたくんも「ヒヨコくん、がんばってるねピヨ。失敗しても練習すればきっと上手くなるピヨ」と応援してくれました。
ベルちゃんは「マジックかぁ、楽しそう!イチゴのお菓子でも作って応援しようかな」と笑顔で言ってくれます。
みんなの優しさに、ヒヨコくんはますますやる気を出しました。
マジックショーの日
そしてついに、ヒヨコくんはみんなを家の庭に集めて「ボクのマジックショーを見るピヨ!」と宣言します。
ヒヨコ三兄弟にベルちゃん、ピヨちゃん、リンちゃん、すーさん、よいちゃん、そしてヒヨコママまで勢ぞろいです。
最初は簡単なカードマジックでした。「このカードを当てるピヨ!」と自信満々に言いましたが、なぜかカードが袖からポロポロ落ちてきて失敗してしまいます。
「うわっ、これはボクの新しいギャグピヨ!」ととぼけてみせると、すーさんが「面白いぞう!」と大笑い。
リンちゃんも「まあまあ笑えるじゃない」と毒舌っぽく褒めてくれました。失敗しても笑いに変えてしまうのがヒヨコくんの得意技です。
次に500円玉を手に持って「消えるコインマジックピヨ!」と挑戦しますが、こっそり隠したはずのコインが丸見えになってしまいバレバレでした。
「これは…すーさんがちゃんと気付くか試しピヨ!」とまたまたとぼけたら、ぴもんくんが「ヒヨコくん、面白いピヨ!フィッシュアーモンドあげるピヨ!」と拍手してくれました。
大成功のフィナーレ
しかし、最後のマジックは違いました。ヒヨコくんが一番練習した「ハットから何かが出てくるマジック」です。帽子を手に持って「出てこいピヨ!」と言うと、中からふわっと小さなイチゴのぬいぐるみが出てきました。
実はベルちゃんにこっそりお願いして作ってもらったものだったのです。
みんなが「わぁーっ!」と目を丸くして驚きます。ベルちゃんは「私のイチゴがマジックに使われるなんて嬉しいな!」と大喜び。
ひよたくんは「ヒヨコくん、すごいピヨ!」と拍手してくれました。ぴもんくんは「次はフィッシュアーモンド出てこないかなピヨ」と笑いながら言います。
すーさんは「驚くぞう!」と大きな体をゆっさゆっさ揺らして喜んでくれました。
よいちゃんは「かわいいマジックね」と優しく微笑んでくれます。
ヒヨコママも「ヒヨコくん、びっくりしたんだから!よくがんばったね」と愛情たっぷりに褒めてくれました。
ピヨちゃんは眠そうに「すごい…ピヨ」とつぶやきながら拍手しています。
マジックショーが終わるころには、庭は笑い声と拍手でいっぱいでした。
ヒヨコくんは「ボクのマジック、みんなが喜んでくれて嬉しいピヨ!当たり前ピヨ!」と胸を張ります。
失敗もありましたが、それを笑いに変えて、最後に大成功できたのは、たくさん練習したおかげです。そして何より、仲間たちの応援があったからでした。
その夜、ヒヨコくんは500円玉を手に持って、「次はもっとすごいマジックを考えるピヨ!」と新しい冒険を夢見て眠りにつきます。てちてちと歩く小さなヒヨコの心は、大きな喜びでいっぱいでした。
※タイトルのイラストには、ステージの上でマジックをしているヒヨコくんが描かれています。ヒヨコくんはシルクハットの上に立っていて、星がついたステッキを持って、シルクハットをかぶっています。