ある日、アニマルランドの広場では、ヒヨコ三兄弟が元気いっぱいに走り回っていました。
「ボクが一番早いピヨ!」とヒヨコくんが勢いよく駆け出します。
「いやいや、ボクこそ一番ピヨ!」とぴもんくんも負けじと走ります。
「ふたりとも、そんなに飛ばしたら転んじゃうピヨ!」とひよたくんが少し心配そうに見守っていました。
そのとき、どこからか軽快な音楽が流れてきました。
「えっ、なんの音ピヨ?」とヒヨコくんが立ち止まります。
「お祭りでも始まるピヨ?」とぴもんくんが首をかしげました。
音のする方へ向かうと、広場の真ん中にキラキラと光る小さなラジオのような生き物がいました。
「みなさん、こんにちは! 私はラジッピ、ラジオの精霊です!」
ヒヨコ三兄弟はびっくりして目を丸くしました。
「しゃ、しゃべったピヨ!!」とヒヨコくんが飛び上がります。
「ラジオなのに動いてるピヨ!」とぴもんくんも驚きました。
「ふふっ、驚かせてしまいましたか?」とラジッピはにっこり笑いました。「私はラジオの精霊なので、おしゃべりも音楽を流すのも得意なんです!」
そう言うと、ラジッピはリズミカルなメロディーを奏でました。すると、広場にいた仲間たちも気になって集まってきました。
すーさんは「しゃべるラジオなんて初めて見たぞう!」と目を丸くします。
よいちゃんは「ほんとに音楽が流れるのね!」と興味津々です。
エルちゃんは「なんか楽しそう!」と嬉しそうに耳をぴょこぴょこ動かしました。
ラジッピは足をパタパタと動かしながら言いました。
「はい! 皆さんが楽しくなるように、いろんな音楽を流したり、おしゃべりをしたりします! なんでも聞いてください!」
「ボク、好きな食べ物の話がしたいピヨ!」とヒヨコくんが元気よく言います。
「じゃあ、ボクはおいしいお菓子の話ピヨ!」とぴもんくんも続きます。
「私はメルヘンなお話が聞きたいわ!」とリンちゃんが目を輝かせました。
「私は、みんなの秘密を知りたいわ!」とベルちゃんがいたずらっぽく微笑みます。
「えっ!? 秘密!? そんなのあったピヨ?」とヒヨコくんが慌てます。
「いやいや、ボクらに隠しごとなんてないピヨ!」とぴもんくんも焦りました。
「ふふっ、それならまずは自己紹介をしましょう!」とラジッピは提案します。「皆さん、それぞれどんなことが好きですか?」
ヒヨコくんは「ボクは冒険とお宝が好きピヨ!」と胸を張りました。
ぴもんくんは「ボクはフィッシュアーモンドが大好物ピヨ!」と嬉しそうに言います。
ひよたくんは「ボクはきれいなものを見たり、お兄ちゃんたちと過ごすのが好きピヨ!」と微笑みました。
ベルちゃんは「私はイチゴやお料理が好きよ!」と誇らしげに言います。
ピヨちゃんは「コーヒーがあれば幸せピヨ…」と眠たそうに呟きました。
リンちゃんは「私は絵本を読むのが好き!」とキラキラした目で語ります。
よいちゃんは「私は可愛いものをみるのが好きかな?」と言いました。
エルちゃんは「私はみんなの真似っこをするのが好き! それに、ポテトが大好き!」と元気よく飛び跳ねました。
すーさんは「ボクは麦ジュースさえあればなんでもいいぞう!」と、おじさんらしく言いました。
ラジッピは楽しそうにうなずきました。
「皆さんそれぞれ個性があって素敵ですね! では、せっかくなので、私が一つゲームをしませんか?」
「ゲーム?」とみんなが首をかしげます。
「はい! 私が流す音楽に合わせて、みなさんがそれぞれ好きなものについて語るんです! それがラジッピ流の『ラジオトークゲーム』です!」
みんなはワクワクしながらうなずきました。
「面白そうピヨ!」とヒヨコくんが飛び跳ねます。
「やってみるピヨ!」とぴもんくんも笑顔になります。
ラジッピが軽快なメロディーを流し始め、みんなが楽しそうにおしゃべりを始めました。
「やっぱりフィッシュアーモンドは最高ピヨ!」とぴもんくんが熱弁します。
「イチゴのお菓子も最高よ!!」とベルちゃんがくるりと回ります。
「絵本を読むのも楽しいよ!」とリンちゃんがワクワクして語り出します。
次第に、広場は笑い声でいっぱいになりました。
こうして、ラジッピはすぐにアニマルランドの仲間たちと打ち解けました。これからも、彼の楽しいおしゃべりと音楽で、みんなの暮らしがさらににぎやかになりそうです!
※タイトルのイラストはラジッピです。ラジッピのデザインは擬人化されたトランジスタラジオで、ラジオには顔が描かれており、笑顔で、片手を挙げて挨拶しているように見えます。ラジオの上部にはアンテナが伸びており、前面には周波数を示すダイヤルとボタンが2つあります。ラジオの文字盤には「TRANSISTOR」と書かれています。全体的にレトロなデザインで、温かみのある色合いが使われています。