今日は七夕。
パンダのリンちゃんのお家で、
とくべつな七夕パーティーがひらかれることになりました。
「ねえねえ、みんな〜!」
リンちゃんが絵本をもってやってきます。
「この絵本にね、ねがいごとを短冊に書いて、笹の葉に吊るすと、
そのねがいがかなうって書いてあったんだよ!」
「すごいピヨ〜!ボクも書くピヨ!」
ヒヨコくんが、キラキラおめめで短冊を手にとりました。
ぴもんくんは、まーるいおなかをさすりながら
「えへへ…ボク、フィッシュアーモンドが毎日たべられますように…ピヨ♪」
ひよたくんは、しっかりとした字で
「お兄ちゃんたちがケガをしませんように」と書いて、丁寧に笹に結びました。
リンちゃんは、ちょっとはずかしそうに
「みんなとずーっと、なかよくすごせますように…」
みんなで、カラフルな折り紙で
星や輪つなぎ、七夕の飾りもつくりました。
そこへ――
「お〜い!なにしてるゾウ〜?」
大きな声とともに、ゾウのおじさん・すーさんがやってきました。
「すーさんも短冊にねがいごと、書いてみるピヨ!」とヒヨコくんが言うと、
「もちろん書くゾウ〜!まかせるゾウ!」
と、すーさんは大きな短冊にごそごそごそ…。
「よし!できたゾウ〜!ほい、これゾウ!」
みんながのぞきこむと——
「んんっ…? えーと……な、なにピヨこれ?」
ヒヨコくんが首をかしげました。
「ぼくには、ぜんぜん読めないピヨ…」
ぴもんくんも目をぱちくり。
「これ、“むぎジュース のみほうだいぞう!!”って書いたゾウ!」
すーさんがにっこり。
「読めるかーい!!!」
みんなで大わらい!
笑い声が、笹の葉をさらさら揺らして、
夜空には、きらきらのお星さま。
すると、ひよたくんがふと聞きました。
「そういえば、ヒヨコくんは、どんなお願いごと書いたの?」
「え?」
ヒヨコくんは、少しはずかしそうに笑って、
自分の短冊を指さしました。
そこには、まっすぐな文字でこう書かれていました——
「パパとママが、ずっとしあわせでいてくれますように。」
しん…と風が通りぬけて、
みんな、ちょっぴりびっくりして、
にっこりしました。
「……すてきだね。パパとママ、織姫様と彦星様みたい…」
リンちゃんがやさしくつぶやきます。
「ヒヨコくんらしいピヨ…」
ぴもんくんとひよたくんが、うなずきました。
夜空にのぼるお星さま。
みんなの願いごと、きっと、きっと届くピヨ。
タイトルのイラストはね、ヒヨコくんが「たなばたパーティー」で、ピンクのたんざくに一生けんめいねがいごとを書いてるところピヨ!
うしろには笹の葉とカラフルなたんざくがゆれてて、とっても七夕ムードまんさいピヨ〜!
ヒヨコくんのおかおは真けんで、「絶対かなえるピヨ!」って気もちがつたわってくるピヨね♪