[本の感想]地に足をつけて生きろ!加速文化の重圧に対抗する7つの方法

書籍の紹介

皆さんこんにちは!
今回は私のつたない感性と文章力で書評にチャレンジしてみます!

しかも直近で読んだ本が題材としては割と難しい本なので、稚拙な読書感想文みたいになること請け合いです。

「それでもかまわんよ」という方は、小学生の錯文を採点する先生のような深い深い包容力をもって読んでやってください。

それでは(意を決して)いきます!

基本情報

タイトル:地に足をつけて生きろ!加速文化の重圧に対抗する7つの方法
著者:スヴェン・ブリンクマン
出版年:2022
出版社:Evolving


地に足をつけて生きろ! 加速文化の重圧に対抗する7つの方法

目次

イントロダクション 生き急ぐ人々
第1章 己の内面を見つめたりするな
第2章 人生のネガティブにフォーカスしろ
第3章 きっぱりと断れ
第4章 感情は押し殺せ
第5章 コーチをクビにしろ
第6章 小説を読め 自己啓発書や伝記を読むな
第7章 過去にこだわれ
結論 加速文化におけるストア主義
付録 ストア派思想
役者 あとがき

本書を読み始めたきっかけ

本書を読むきっかけになったのは、書籍紹介で見つけた「反自己啓発の書」というキーワードから目が離せなくなったことです。

私自身、「自己啓発の書」に助けられた過去があり、その経験からいくつもの自己啓発本を熱心に読んできました。

世の中には数多の自己啓発本が溢れており、私はそれを人生を幸福にする唯一の答えだとありがたがり悦に入っていました。

新たな知識を手に入れるたびにまた一つ審理に近づいたと喜び、悩みに苦しんでいる人にも「これで解決できるんだよ」と無邪気に解決策として提示してきました。

しかしいつのころからか、納得している気持ちの中に拭い去れない違和感」が芽生えてきました。

それは、これだけの幸福になるためのメソッドがあるのにも関わらず、いまだに様々な重圧に苦しんでいる自分がいる事、良かれと思って助言をしたつもりが、相手を怒らせたり悲しませたりして数々の失敗をしてきた事。このような経験から目を逸らせなくなってきたからです

そう言った考えを持ち始めた自分にとってこの本は大変興味深いものでした。

本の概要と感想

本の構成は7ステップ。

多くの自己啓発の書でみられるような「全ての答えは自己の内面にあり」とか、「どんな時でもポジティブであれ」とか、「成功者はこんな風にしている!」とか、「うまくいかない原因は外部ではなく自身にあり」みたいなテーマに対して、何が問題なのか、どうしたらいいのかのヒントが各チャプターごとに記されていました。

筆者の「ストア派」をベースとした考え方は、自己啓発に染まった自分には受け入れがたいものもありましたが、確かに自己啓発に偏った考え方の解毒薬としての効果はあって、横断歩道で一度立ち止まって周囲を確認する位の慎重さが戻ってきた感覚はあります。

内容から一部引用すると、「ポジティブの呪縛」というテーマが印象的でした。

ポジティブの呪縛とは、 誰もがポジティブに考え、リソース中心に考え、問題を興味深い挑戦ととらえるべきだという考え方です。

この現象に当てはめると、深刻な病人でさえ病気から学ぶことによって強い人間に成長することを期待されてしまいます。

しかし、実際に深刻な病気の人に「ポジティブに考えろ」なんて言葉をかけるのは失礼にもほどがありますしそんな場合じゃないですよね。

私たちは、ストレスや病気、どうしようもなかった悲しい出来事もすべてが勉強になったと思わなければならないのだろうか?

これが、「常にポジティブであれ」という教えの歪みだということですが、私は過去にトラウマがある人に対して「過去は変えられない。」「自分が変わらなければ人生は変わらない)といった発言をしてしまったことがあります。

今になって思うと恥知らずな言動だったと思いますし、「もっとうまくやりようがあっただろうに…」と猛烈に反省しているところです。。

また、自分の内面に答えがあるのだから、外部の環境に関わらず自分さえ納得していればいいという思想についてもふれられていました。

筆者は、冷静に考えて自分の中にすべての答えがあるはずがない。周囲の環境や文化・情勢などをおもんばかることの重要さを欠いている。と反論しており、私自身も「自分勝手なふるまいを反省すべきだ!」と指摘されるような気持を味わうこともできました。

いずれにしても、極端なポジションに身を置く危険性を終始指摘しているように感じられ、今後数十年続く人生の中で、こうしたバランスの取れた「地に足をつけた考え方」ができるよう自分自身を戒めるきっかけになりました。

総括

本書を読む事で、自分の中の価値観が音を立てて盛大にぶち壊されることを期待していましたが、残念ながらそこまでのインパクトはありませんでした。

しかし、偏りすぎた価値観を中道に戻し、且つ両極のメリットとデメリットを客観的に見つめなおすことができたように思います。もっと下世話な表現をすると、「両極端の良いとこどりができる始点が養われた」ような気がします。

私と同じ様に、自己啓発書に違和感を覚えた方、読みすぎて食傷気味の方は一読していただけるとえるものがある良書だと思います。

はい。それでは、今日はここまでです!

地に足をつけて生きろ! 加速文化の重圧に対抗する7つの方法

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